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心理豆知識 心理雑談

ポリヴェーガル理論が伝えていることとは

 

こんにちは~。

 

相変わらず体調がぱっとしない寝子です…。

 

なんだかんだ、手術後(正確にはワクチン接種後)から不安定だなぁ…。

 

ということで、今日も気楽に大雑把に書いていきたいと思います。

 

前回の記事からの流れで「ポリヴェーガル理論」についての感想を今回も綴りたいと思います!

 

「ポリヴェーガル理論」の概要

前々回の記事「ポリヴェーガル理論」の凄さで、

「ネットで検索したら私が書くより分かりやすい記事が出てくるよ♪」といって概要の説明をしていませんでしたが、

せっかくなので、簡単に説明したいと思います。

 

自律神経 (従来の理論)

従来、自律神経は、

「交感神経と副交感神経の2つ」が「拮抗して」作用すると考えられてきました。

 

交感神経とは、「戦う・逃げる」に代表される可動化を司る覚醒した状態です。

 

副交感神経とは「リラックス・回復」を担う善玉的な神経と言われてきました。

 

なんだったら今でも各学問(医学や心理学など)における教科書的なテキストの記述は変わっていないのではないかと思います。

 

ポリヴェーガル理論

ポリヴェーガル理論は、まず、

「副交感神経は腹側迷走神経と背側迷走神経の2つある」と発見しました。

 

そうなりますと、従来の「自律神経」の概念が覆り、

「交感神経と2つの副交感神経の計3つの枝で構成されている」と見出しました。

 

加えて、従来「交感神経と副交感神経が“拮抗して”作用する」のではなく、

「腹側迷走神経→交感神経→背側迷走神経」順番に

反射反応として作用していると提唱しました。

 

この作用の順番は、生き物の系統発生の歴史に沿っています。

 

最も新しい発達神経回路である「腹側迷走神経」がまずファーストチョイスされ、

「話し合う」「遊ぶ」などができるか判断し、

それが難しそうだとなると「交感神経」の「戦うか・逃げるか」の段階に下り、戦うことも逃げることもできないとなると、

最も歴史的に古い発達経路である「背側迷走神経」が作動し、「シャットダウンや解離」を起こすことで、命を守るというのが、ポリヴェーガル理論です。

 

ちなみに、「ポリヴェーガル」とは、「迷走神経=ヴェーガル」「複数の=ポリ」という意味で、

開発者であるポージェス博士が「迷走神経は複数あるんだ!」ということを

いつも忘れないでほしい!名前にしたら忘れないだろう」という思いをこめた命名だそうです。

 

画期的な点

自律神経の新しい作用を発見しただけでもすごいことですが、

この「背側迷走神経」によって、

犯罪被害者などが「抵抗できなかった」等といった状態を科学的に肯定できるようになったことが、

精神医学的な臨床の世界においては、一番の功績であるといわれています。

 

そしてこの反応は「反射」であって「意識して選択していない」とポージェス博士は何度も繰り返しています。

 

これは、トラウマ的な出来事にあった場合に限らず、

「ほとんど常に、反射であって、意図していない」としています。

 

「安全」の強調

この神経の「反射」は、何を基準にしているかというと「安全かどうか」だといいます。

 

そこで、臨床に応用すると、「神経系が安全だと感じられる環境を整える」ことを強調しています。

 

ポリヴェーガル理論で述べられている「安全策」は、

「できるだけ静かな環境」といった「安全を脅かす可能性がある刺激をできるだけ排除する」ことが大きな意味を持っています。

 

ただ、現時点で、「○○療法」といったような形では出されておらず、ポージェス博士もさまざまな仮説を検証中であるようです。

 

「従来の精神医学を覆す!」とは

別の記事でも、ポリヴェーガル理論は「常識を覆す!」等の謳い文句で

心理臨床の世界へ黒船のごとくどど~~んと到来してきたと書きましたが、

 

「従来の精神医学を覆す!」と謳われているポージェス博士が

“従来のあり方”を否定している主張を端的に列挙したいと思います!

 

・DSMを始めとする従来の精神医学の否定

認知行動療法の全否定

・病院、教育機関のあり方の否定

 

 

 

もうすごい!!!

 

 

「否定」と書くとネガティブですけれど、

誰も言えない、あるいは気付かないことをズバっと「間違ってる!!」と言えることも天才がなせることなのだなと。

 

 

批判の理由

ポージェス博士は臨床医ではなく、

科学者だから、科学者だから(2回目w)見えたことなんだとしみじみ思います。

 

認知行動療法(CBT)への批判はかなりされていて、

CBTを支持していない私でもCBTをかばいたくなるくらいです(笑)

 

 

ポージェス博士が従来の精神医学、心理療法(特にCBT)を否定しているのは、

そもそもストレスに対する作用機序が異なるからですが、

「安全が脅かされるから」という一点に絞ることができます。

 

まず、従来の心理学の「ストレッサー→認知的評価→ストレス反応」をポリヴェーガル理論は否定していますよね。

 

「認知的評価」ではなく「反射」です。

 

ポージェス先生は、何度も「この世界は認知に重きを置きすぎている

「感情や身体反応を軽視し、それを認知で抑えこむことを美としてきた」として、

「認知(考え方)や行動」を変えようとする療法を(こてんぱんに)否定しています。

 

「もしこの世界が、身体反応や感情を大事にしていたらどうなっていただろう?」

 

と投げかけています。

 

なぜ博士がこういうかというと、

「認知を取り上げるのは“評価”の意味合いが伴うため、人は“評価されている”ときには“安全”を感じられない」からだと説明されています。

 

そして「行動」にかんしては「行動に良いも悪いもない。いつもその時に最善の行動を身体がとっているのだ」と。

 

DSMへの批判も同じで、「病人だとみなす」ということ、

また「そこにお金が集まるからそれしか研究しない」といった政治的な側面への批判もありました。

 

CBTとの違いとは

私は認知行動療法よりポリヴェーガル理論に魅力を感じます。

 

でも、現実的にポリヴェーガル理論では症状は軽減されないだろうなと思う部分もあるし、

認知行動療法の有効性も実感しています。

 

そこで、ポージェス先生の主張と、認知行動療法と、「どうしてそんなに異なるんだろう?」と考えたとき、

「スタート地点が違うんだ」と私は思いました。

 

認知行動療法は、そもそも「症状に苦しんでいる人をなんとかしたい」という出発で、

ポリヴェーガル理論(ポージェス博士)は、そもそも「症状」としていない、「人間という生き物の科学的解明」を出発点としている。

 

だから違うんだと思いました。

 

生物の「生きる力」への敬意

ポージェス博士の主張に触れると、何というか、

それこそ“身体感覚”が色めき立つような感じになるんです。

 

でも、先ほども触れたように、その主張はあまりに人に対して肯定的というか、

「うーん、そんなうまくはいかないし、それを言うことは残酷なこともある…」みたいにポリヴェーガル理論にちょっと反論も出てくるんですけど、

 

それ以上に、なんか嬉しくなるんですよね。「ありがとう」みたいな。

 

さっき「あまりに肯定的」と書いたけれど、ポージェス博士は決して人間を万能かのように考えているわけではもちろんありません。

 

そうではなくて、生物の「生きる力」への敬意があるのだろうと思います。

 

「診断」は意味があるのか

DSM(アメリカの精神医学の診断基準)も批判的に論じているのですが、

「うーん、でも、診断が下りることで生きやすくなる人はたくさんいるし…」

と私は思ったのですが、そこでふと

 

ああ、違うんだ、「他の人と一緒ではない」ことに苦しんでいたから診断が助けになっただけで、

そもそも「他の人と一緒ではなくて当然」という世界だったらそもそも苦しくないんだ…と思い至りました。

 

ポージェス博士の叫び

あえて「叫び」としましたが、覚えているポージェス先生の主張を書きたいと思います。

 

大事なことは人それぞれ刺激に対しての反応は違うということです。

自分と他人は違うのです。そしてそれは選べません。反射です。

この世界は、子どものころから同じように振舞うことを強要します。

それができないと、“多動”や“注意欠陥”、“障害”とレッテルを貼ります。それらは安全が脅かされているからです。

学校現場では、身体の反応を無視させるように躍起になっているようにみえます。

それぞれが活発に安心して活動できるようになるために、工夫することはできるはずではないですか

同じ情報をインプットさせるばかりで、身体反応や感情を感じることや、それらの作用を教えることはしない

 

いつも私たちは“この時代は危険だ。大変な状況を生きている”と思わされています。

そんな風に安全を脅かされ続けたら、病気の回復を妨げ、人と安心して交流できるようにはなりません

私たちが“社会的スキル”と言っているようなもの(笑顔で会話するなど)は、新しい神経の発達の作用であり、

そうできない人がいても「スキルがない」のではありません。それが発揮できない何か安全ではない感覚が起きているのです。

 

私の記憶を頼って書いたので正確ではない部分もあるかもしれませんが、少しでも伝わればと思います。

 

学校で教えて欲しい

私は、ポリヴェーガル理論は、心理臨床の場はもちろんですが、

それ以上に、中学校とかの義務教育で教えて欲しいなと思っています。

 

「ポリヴェーガル理論」は、精神医学の臨床において「シャットダウン・解離」を科学的に説明したことから

「トラウマケア」の領域で括られている印象ですが、

でも、本当はトラウマ領域に限らないことですよね。

 

自分の反応がどういった作用によるものなのか、

皆と同じじゃなくてもおかしくないこととか、

行動や身体反応はいつも最善を尽くしてくれていたこととか、

 

中学生くらいのうちにこの知識を得られたら、それこそ病まずに済むことだってあるんじゃないかと思うんです。

 

…でもやらないんだろうと思います。教育現場は変化を嫌がるし、そもそもポリヴェーガルは従来の教育を否定しているし…。

 

 

ただ、ポージェス博士のような天才は、きっと凡人には見えないことが見えていて、

この世の矛盾とか利権とか本来の研究以外のこともいろんなことを知りながら、

新しいことを発見して変えていけるところから変えてくれるんだろうなと羨望の眼差しを向けています。

 

 

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10月なのに天気が悪くて気持ちも沈む今日この頃ですが、ほどほどにやっていこうと思います(*^_^*)

 

 

今日も雑談にお付き合いくださってありがとうございました!

 

 

またのお越しをお待ちしております♪

 

 

 

 

 

 

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