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性被害サバイバーの1事例

ある性被害サバイバーの話28 ~動くべきか休むべきかの葛藤~

2021年5月8日

「ある性被害サバイバーの話」を最初からお読みいただくときはこちら

前回のお話はこちら

 

季節は真冬、週2日の仕事はなんとかいくものの、

うつ状態が続いたまま、年明けを迎えます。

 

回想:大学院受験

受験するか迷いましたが、年明けの大学院受験はすることにします。

受験料を支払って願書を出して、具合が悪い中で這うように下見にまで行き、受験日にちゃんと受験して、

 

 

落ちました。

 

 

当日、英語の試験で他の受験生が辞書を持ち込んでいてビックリしました。

大学院受験の場合は、辞書持込可の場合があり、その大学院はそうだったのです。

 

私は辞書を持っていっていませんでした。

 

日ごろからこういう忘れ物をするタイプではなく、

つまり、受験に際する注意事項を私は全く読んでなかったということです。

「どんだけやる気がないんだ…」と試験会場で自分に唖然としました…。

 

あ、「辞書持込可」とわざわざするほどの心理学に関する専門的な英語の長文を、

辞書なく読めるほど、頭がいいわけではないことは言うまでもありません笑

 

解説:「キツイけど動けないこともない」という微妙な状態

この受験は、家族に対する言い訳的な意味と、

「キツイけど動けないこともない」という心身の状態で、

行動をどうすべきか判断が難しかったからでありました。

 

家族への体面

この受験は、家族へのポーズであった部分が多かった気がします。

私自身はうつ状態であったし、勉強もできていなかったし、そんな状態ではなかった。

ただ、家族からの「あれ?院浪人生じゃないの?」的なプレッシャーに対するポーズでもあったと思います。

 

いうまでもありませんが、家族の不理解は、さまざまな場面で回復の妨げになります

どうしても無理をしがちで、ゆっくり静養できません。。

なので、ご家族の理解を得られていない方は、

本当にがんばっていらっしゃると、

自分で自分を労ってほしいなと思います。

一緒に生活しているだけでもかなりのストレスだと思います…。

 

「動こうかもう少し休もうか」という葛藤

「家族へのポーズ」もあったとはいえ、

「早く大学院に合格して臨床心理士になりたい」という気持ちは日に日に強くなっていましたから、

まるで受かる気がなかったわけではありません。

 

回復過程では、このような心境になることが少なくないと思います。

「動こうかな、まだ止めた方がいいかな」みたいな。

迷ってどちらかに決めきれないことは、決してダメなことでもなければ、

自分の気持ちがわかっていないというわけではありません。

 

「まだ動きたくはないのに、動かないといけないという焦り」から動こうとしてしまっているとしたら、それは気をつけたいです。

 

でも、そうではなく、本心で「動きたい。でもまだ危ないかも」という矛盾する気持ちが台頭している状態ってありますよね。

そういうときほど、どうしていいかわからずに苦しいものです。

 

ただ、「動きたい」という気持ちがそれなりに出てきたほどに回復しているということでもあります。

 

大事なことは、こういう葛藤状態のときに動き出して、

結果としてうまくいかなかったとしても、決して自分を責めないことだと思います。

「心身はまだ回復しきっていないけれど、それだけの意欲があるんだ」と確認できたと思って、

再び休みましょう。また次の機会を待ちましょう。

 

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浪人2年目は、このように過ごし、週2日の派遣の仕事を細々と続けながら浪人3年目を迎えます。

「ちゃんと心理学を学びたい」「早く受かりたい」という焦りや不安が強くなっていきます。

 

そのような中、母親がガンであることが発覚します。

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