今回は、「自分を大切にする」「自分らしさ」の肝になる「感情」と「思考」について取り上げます。
「自分らしく」という言葉をよく見聞きしますよね。
では、「自分らしく」というのはどうやったら見つかるのでしょうか?
私は、「自分を理解し、感情と思考のバランスをとること」だと考えています。
「自分を大切にする」とは「自分を理解すること」であると思っています。
自分を大切にできたら、おのずと「自分らしい」毎日が送れるのではないかと思っています。
そこで、今回は、「自分を理解する」ために必要な「感情」と「思考」について取り上げます。
目次
感情とは?
「感情的になるな」という言葉があるように、
「感情=あまり良くないもの」という先入観を実は多くの人が持っているような気がします。
特に、怒りや悔しさや悲しさやツラさといったネガティブな感情は
「好ましくないもの」と思っていることが、心を病んでしまう人には特に見受けられます。
けれども、感情は「自分を大切にする」ためには欠かせない、極めて大切なものです。
自分の感情がわからない
機能不全家庭で育った場合、幼少期に自分に純粋な関心を大人から向けられることが少ないため、
感情や意志が耕されていないことがあります。
「自分がどう感じているのかわからない」「“無理しない”が分からない」といったように、
「自分で自分がわからない」状態であることが珍しくありません。
そういうときに「本当はどう感じているのか」と問われてもしんどくなってしまうことがあります。
感情というのは、体の成長や知識の広がりと同様に、
時間をかけて豊かになっていくものなのです。
感情は発達と共に細分化される
幼少期に自分の感情に養育者が呼応してくれないと、感情が未分化なままであることがあります。
未分化とは、「快か不快か」という両極端の状態が最初だと思いますが、
そのように「不快=怒るorフリーズ」といったように、感じられる感情の種類が少ないことをいいます。
でも実際は、「不快」と感じた中には「怒り」だけではなく、
「悔しさ」や「悲しさ」「残念さ」といったように
いろんな種類の感情が細分化されて存在するのが発達した感情です。
なので、もし、「自分の感情がよくわからない」ということであれば、ぜひこれから耕していきたいです。
「感情が未分化」の状態は「未開拓」ということです。
自分の気持ちを理解するには、まず感情を耕して「開拓」し、細分化していきましょう。
時間はかかりますが、「自分に関心を向け続けてあげること」に尽きます。
これはただ「内面ばかりに関心を向ける」わけではなく、
外に関心を向けたとき、何に興味を持つのか、何をしているときが楽しいのかということに気付いていくということです。
今、少しでも楽しいことや嬉しいと思う事柄をぜひ大切にしていきたいです。
感情はネガティブもポジティブも大切
感情の中でも「ネガティブな感情」は、蓋をしたくなってしまいますが、
もしかしたらそれは感情そのものが嫌なわけではないかもしれません。
ネガティブな感情を出して傷ついた経験
ネガティブな感情を持つことは苦しいです。
でも、「ネガティブな感情は良くないもの」という意識が強い人は、「自分がツライから」ではなく、
「ツライ気持ちや悲しい気持ちを受け止めてもらえなかった」
「“そういう気持ちは好ましくない”という対応をされた」という体験によるものであることがとても多いのです。
このような体験はさらに「ネガティブな感情への対処がわからない」ことに繋がります。
だからどうしても、抑え込もうとしてしまうのだと思います。
そう思って周りを見渡すと、いつも元気で自信がある人は、
「ムカついた~」等とネガティブな感情も自信をもって話しているのではないかと思います。
人は、ネガティブな感情そのものに傷つくよりも、
それを受け止めてもらえなかったり、否定されたりすると、とても傷ついて、
「そもそもそんな気持ちになる自分が悪いのだ」と責任転嫁してしまうのではないかと思います。
だから、どんな感情も大切にしたいというのが本当の望みではないかと思います。
『認知の歪み』の可能性
ただ、日常で「自分が悪かったのかな」「ミスをしてしまったからもう信用されない」等といった苦しい気持ちが多い場合、
『認知の歪み』によって、苦しくない状況もネガティブに感じていることがあります。
その場合も「自分を理解する」ために『認知の歪み』に気付けるといいかと思います。
(『認知の歪み』に関する記事はこちら)
感情は振り子
そして、負の感情を抑え込むと、同時にポジティブな感情も抑え込まれます。
感情というのは振り子のようになっていて、一方の振れる幅を制限したらもう一方に振れる幅も抑えられてしまいます。
だから、ネガティブな感情をできるだけ自由に感じて否定しないほうが、
嬉しい気持ちや楽しい気持ちなどのポジティブな感情もたくさん体験できるようになります。
「感情」と「思考」のバランスが大事
自分の幸せや不幸せを知らせてくれるのは「感情」です。
その「感情」が何を示しているのか理解し、現実的に可能な範囲で自分に合う行動を選択するのが「思考」です。
だからどちらもとても大事で、どちらか一方が突出していてもしんどくなる。
「感情」が突出していると他者とトラブルが多いと思います。
一方、「思考」が突出していると、「理性が感情を抑え込む」ように、感情を悪い物として抑圧するために作用しがちです。
「思考」は「感情」を抑圧するためではなく、
「感情」を理解し、現実に沿った判断をするために使いたいです。
「こう感じてはいけない」という方向で思考を使うのではなく、
「なぜそう感じたのだろう?」という方向に考えると、
『認知の歪み』の発見に繋がったり、自分が大事にしていることが分かったりします。
「感情」が多い場合はまず消化を
「感情」を「思考」が理解や整理をします。
ただ、「感情」が多いとき(例えば「すごく悲しい」など)は、一定量に下がるまで次の段階へはいけません。
判断がちょっと難しいですが、「なんでつらいんだろう?」「なんで怒りがおさまらないんだろう?」と考えて、
心当たりが分かっているのに整理できないときは、それだけ衝撃が大きかったということなので、
感情を思考で黙らせようとせず、感情が少し消化されるまで待ってあげられるといいかなと思います。
自分らしく生きるとは?
私は、「感情」を「思考」で理解し、
「感情」と「思考」のバランスをとっていけることが「自分らしい生き方」になるのだと考えています。
別の言い方をすると「自分に合った生き方」ができる。
日記をつける
自分の「感情」にできるだけ正確に気づき、「思考」で検討する、ということは
すぐにできるようになるわけではないですよね。トレーニングが必要です。
「トレーニング」といっても、何か特別なことをしないといけないわけではなく、
一番簡単で有効なのは、日記をつけることです。
これは1日の過ごし方でも構いません。
例えば「遅く起きて何もしなかった。疲れていた」だけでもいいと思います。
「疲れていた」と気付けましたし、「遅く起きる」ことがそのときの自分には今は必要だと思えたらいいし、
「早く起きたほうが気分がいい」のであれば、出来る範囲で調整していけたら。
長く書かなくても大丈夫ですし、ノートでも携帯メモでも書きやすい物を利用して
、その日の体調や気分、出来事などを記していくと、
それだけでも心と頭の整理になりますし、消化にもなります。
長い期間続けると、自分の体調の波が把握できたり、
「悪化したと思っていたけど、日記を振り返ったらちゃんと良くなってる」等と、
客観的な事実に気づくことができます。
すぐにできるようにならなくても焦らず、時間をかけて自分を知っていくことが生きやすさに繋がると思っています。
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わかりにくかったかもしれませんが、要するに
「自分らしさは自分で見つけよう」ということでした~。
自分を幸せにできるのは自分だけですので、自分の一番の味方は自分でいてほしいと思っています。
次回は、「ストックホルム症候群」について記事にしようと思っています。
またいらっしゃっていただけるのをお待ちしております♪
最後までお読みくださって本当にありがとうございました!