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1回目の被害:5歳時の連れ去り
公園で一緒に遊んでくれたお兄さんの自転車に乗せられて
知らないところへ行きました。
回想:被害直後
連れて行かれた後、性被害に遭いました。(詳細は書きません)
その場所は当然知らないところです。
知らない場所で解放されましたが、
帰り方が分からなくてパニックになりました。
このとき、私は性犯罪被害に遭ったことよりも
「早く帰らないとお母さんに怒られる」
ということが怖かったことを鮮明に覚えています。
その日は、補助輪付の小さな自転車で公園にきていました。
だから、その解放された場所からまっすぐ家に辿り着いてもダメなのです。
「家に帰る前に公園に着いて、自分の自転車をちゃんと持って帰らないといけない…。
自転車を持って帰らなかったらお母さんに怒られる…。」
とものすごく焦りました。
なぜだか、「自転車をちゃんと持って帰らないと怒られる!ばれる!」
と、それだけで頭がいっぱいになったことを強烈に覚えています。
いろいろ走り回ってキョロキョロしていたら、
目の前を近所の子が「あ、寝子ちゃんだ」と言いながら自転車で走り去ったのです。
私は急いでその後を追いかけました。
そしたら無事に公園について、
無事に自分の自転車を引きずって家に帰ることができました。
自転車に乗る力がなく、引きずって歩いていて、
でも「無事に自転車を持って帰れる」と、
心はとてもホッとしていたことを鮮明に覚えています。
帰宅後の記憶は全くありません。
考察①:大人になってから過去の自分を責める
このとき、私は自分が受けた被害が
その後の人生にどれだけ影響するかわかっていませんでした。
わかっていたら、泣き喚くだのなんだのして、泣き寝入りしなかったと思います(※)。
本当に、自分の傷の深さをわかっておらず、
そしてそういう未熟な子どもにつけ入る犯罪者を心から軽蔑します。
(※)下線部の私のように、
大人になってから当時の自分の行動を「もっと○○しておけばよかった」「どうして△△しなかったのだろう」と後悔し、
自分を責めてしまうことが多くの方に見受けられます。
私もその1人で、後の2回目の被害後も同じように思います。
しかし、当時の自分はまず生き延びるために最善を尽くしたのだと思うのです。
私の場合も、確かに後で「こんなことなら泣き寝入りしなかった」と思います。
でも、実際のところ、当時の母親に話したところで、
私の予想通り「あんたが悪い」「だからどうしたの?」等の対応をされ、
もっともっと傷ついていた可能性のほうが高いと思います。
この、「大人になってから過去の自分を責める」ことについては、
2回目の被害の際にも数年後に「訴えればよかった」等と思い続けた時期がありました。
考察②:被害の話しをするということ
そして、その後、私はこの事件を一生忘れることはないのだと知ることになります。
そのときに、「当日に親に言えなかったこと」が、
どれほど傷を深くしたのかと思い知ることになります。
大人になってからも、自分の被害を大事な人に言うか言わないか
悩んでいる人はたくさんいらっしゃいます。
どっちが良いと言い切れるものではないですよね。
ただ、もし、お子さんやパートナーやご家族から
「被害にあったことがある」と告白された人がいたら、
「なんとかしなきゃ」と思いすぎず、
まず話せたことを受け止めてあげてほしいと思います。
口に出して言えただけで素晴らしいことです。
そして、その相手に選ばれたということです。
こういう話は重いので、打ち明けられた方はどうしたらいいか困惑するかもしれませんが、
何もしなくていいと思います。
わからなかったら「なにかできることある?」と聞いてみればいい。
それよりも、言えたことをただ受け止めてあげてほしいなと思います。
回想
そのときに着ていた服装や乗っていた自転車、
連れ去られた場所の景色。。。鮮明に覚えていて、
後に、フラッシュバックとなっていきました。
ちなみに「あの場所はどこだったんだろう?」と気が向いたときに十数年間探し続け、
20歳のときに見つけました。
不思議なもので「あ!ここだ!」ってはっきり分かるんですね。
驚くほど近所でしたが、当時の私は
ものすごく遠いところに連れて行かれたと思っていました。
その後
この後、小学生になりますが、
小学校時代は特にこれといって事件の件が
心身になんらかの形で表面化することはなかったと思います。
それよりも家庭不和の影響を受けていた気がします。
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次回は2回目の被害を振り返ります。
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