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心理豆知識

「変わりたい」と思ったときに意識してみること ~行動を変えるポイント~

 

これまで、このブログでは「ストレスに対する具体的な対処法」というよりは

「自己理解」に繋がる記事を多く書かせてもらっています。

 

一方で、幼少期からの現在に至った自分を理解することはしんどい作業であること、

そして「具体的にどう行動していけばいいの?」という疑問や焦りを感じることもあることと思います。

 

そこで今回は、「良い方向に行動を変えるときのポイント」について記事にしたいと思います。

 

苦しくなるようなことばかりで占められないように、

途中に息抜き的な「質問」の項目も入れています。

そこでは少し楽しんでもらえるといいなと思います。

 

「変わる」ために必要なこと

認知行動療法という心理療法はかなり有名になっているので、ご存知の方も多いかと思います。

 

認知行動療法は革新的な発展を続けており、比較的新しく有用だとエビデンスを持っている治療法に

 

アクセプタンス&コミットメントセラピー

 

という療法があります。

 

アクセプタンスとは「受け入れる」を意味し、

コミットメントとは「約束し行動する」を意味します。

 

アクセプタンス&コミットメントセラピーでは、変化を可能にさせる要因を3つあげています。

 

ポイント

・自分の有り様を受け入れること

・変化しようと決意すること

・「思い込み」に気づくこと

 

そこでまず、「変わるために必要な前段階」について整理したいと思います。

 

「自分を受け入れる」とは

「自分を受け入れる」という状態は、ただ漠然と「受け入れよう」と試みてもできるものではなく、

できるだけ適切に「自分を理解する」作業が不可欠です。

 

理解しないまま受け入れる、ということは不可能なのですよね。。

もちろん、100%全てを理解しなければならないわけではありません。

 

ご自身を苦しめているもの、生きづらくさせていることに関し、なぜそうなっているのか、理解してあげることが非常に重要になります。

 

逆に言えば、ご自身が腑に落ちる気づきや理解が1つでも得られれば、

それだけで良い方向へ進めているということだと思います。

 

「自分を理解する」ときのポイント

このブログで、さまざま自己理解に繋がる記事をあげておりますので、

自己理解を具体的に助ける情報は他記事に譲ります。

 

ここでは、「自分を受容する」ことになる「自分を理解する」ときに自分に対しどのような見方をしたらいいか

大事なポイントを述べたいと思います。

注意ポイント

良くない問いかけ

・どうすればよかったのか

・どうしてこんなことになったのか

 

このように既に起きた事そのものに対して何度も頭の中で繰り返し、答えを出そうとすることは好ましくないとされています。

これは、ご自身を責めることに繋がり、この世を見る目を歪めてしまう可能性を高めてしまいます。

ポイント

好ましい問いかけ

どうやってここまで来たのか

どのような状況だったのか

 

ご自身を理解しようとするときに、

どのような状況でどうやってここまで来たのだろう?

という気持ちで理解していけると適切な気づきが得られ、

「自分を受け入れる」ことに直接的に繋がる「自己理解」になるとされています。

 

 

このように理解していく中で、さらに

 

状況を変えるためにはどんな選択肢があるだろうか

 

と考え始めることで、具体的な行動に結びついていくことができます。

 

「決意」する意味

別記事の「大人になったからできること」の中で「自分を大事にすると決意すること」と述べていますが、

ここでも「変わろうと決意すること」の重要性が指摘されています。

 

どうして「決意」が重要かといいますと、人はどうしても慣れた思考や行動、既存の染み付いた様式に簡単に戻ってしまうからです。

 

例えば、右利きを両利きにしようとトレーニングを始めたら、最初は不便だし腕が痛むこともあるでしょう。

右利きのまま過ごした方が短期的にははるかに楽です。

 

けれど、右ばかり使うことで肩こりや姿勢の歪みが出て、長期的には身体を硬化させてしまうことがあるでしょう。

 

なので、長期的には両腕を使えたほうが柔軟性があり、活動の幅が広がり、健康な身体を維持できるでしょう。

 

しかし、そのトレーニングの途中では、何度も右利きに戻ろうとすることは容易に想像できますよね。

 

思考や行動も同じで、良い方向へ変わろうとしている途中に、なんどもかつての思考がささやきます

 

「どうせダメなんだ」

「何も変えられない」

「やってみたけどやっぱりうまくいかない」

「この世は理不尽でどうしようもできないのだ」etc。。

 

そのたびに、本来取り組んでいた方向へ戻してあげる必要があります。

 

変化を続けるために「決意」が必要になります。

 

「自分を大事にする」「変わる」という決意を思いだし、

今の生きづらさの原因になっている既存の思考や行動様式を振り切って、

「変わろう」と気持ちを新たにし続けて歩いていく必要があります。

 

「思い込み」に気づく

これも自己理解の一部でありますが、

「思い込み」というのは実に人生の幅を狭めてしまうと長らく指摘されています。

 

ご自身で「思い込み」と気づいている場合は変化が始まっているといえることが多いと思いますが、

気づかずに確信を持って否定的に考えているケースは少なくありません。

 

その場合も、ご自身の「思いこみ」を「悪者」にするのではなく

その由来を辿り、理解してあげることが何よりも重要です。

 

「思い込み」は「思い込み」なりの生存スキルであり、

かつてご自身を助けてくれたはずなのです。

 

そのため、ご自身の「思いこみ」に気づいたら、

もう一歩進んで「それを思うことでどんな役に立っていただろう?」と深めてみることもさらなる理解が得られるかもしれません。

(例えば「過度な自己否定」があったとして、その役割としては「自分を否定することで養育者と敵対せずに済んでいた」などがあります。ただこのように深めることは、やや難しく複雑であると思うので、ご無理なさらず。。)

 

あるいは、グレーを抱えるには余力が要りますので、

「白か黒か」「生きるか死ぬか」しか考えられないほどに、

常に多過ぎるストレスを抱えながら生き延びた現われとしての「思い込み」なのかもしれません。

 

 

重要なことは、「かつては助けられた。そのスキルが今も作動している」と、

暖かい眼差しで「思い込み」を眺めてあげることで、「悪者」にせず、ご自身の一部をしっかりと受容できることに繋がります。

 

ポジティブな視点

少し視点を変えてみたいと思います。

 

ご自身が抱える困難さを軽減し変わっていこうとする営みは素晴らしいものです。

ただ、「困難さ」に取り組むために、苦しい思いとも向き合わなければいけません。

 

けれど、当然、嬉しいこと、楽しいこと、夢や目標など、

ポジティブな面への注目を強化させてあげることもとても大切ですよね。

 

ミラクル・クエスチョン

「変わりたい」と思ってはいても、「どうなりたいか分からない…」という状況もあることと思います。

 

そんなときに、ヒントになるご自身への問いかけに『ミラクル・クエスチョン』があります。

ここで少し以下の質問を考えてみて欲しいと思います。

ぜひ気楽に、リラックスして、イメージしてみて欲しいと思います!

 

あなたが寝ている間に奇跡が起こり、あなたの問題はすべて解決したとします。

でもあなたは寝ているので奇跡が起きたことは知りません。

朝起きて、昨日とのどんな違いからあなたは奇跡が起こったと知るのでしょう?

 

 

この質問をすることにより、

ポイント

・問題を乗り越えたとき具体的に何が変わるのか。

・どうなっていれば「解決」なのか。

・自分はどうなりたいのか。

 

ということがクリアになります。

 

ぜひ楽しんでイメージしてみて欲しいと思います。

 

あり得ない内容でいいのです。

 

浮かんだイメージは、既存の思考を多少なりとも打破し、ご自身のポジティブな意欲を現していると思います。

突飛な質問から意外な自分が発見できるかもしれせん。

 

「ミラクル・クエスチョン」に関する詳しい記事はこちらです。

 

タイムマシンに乗って

「ミラクル・クエスチョン」に続きまして、

「ミラクル・クエスチョン」よりもイメージしやすく、

具体的な未来を想像してみるクエスチョンをもう一つやってみましょう。

 

では、今から「タイムマシン」に乗った気になって一緒に未来にいってみましょう。

 

タイムマシンに乗って、○年後の未来の自分を見に行ったとしたら、どこで誰と何をしている でしょうか

べき論や希望・願望ではなく、ありありと映像を見ているように話してください。

 

 

「○年後」は、ぜひご自身で自由に設定してみてください!

直感的でいいのです。

「3ヵ月後」でも「1年後」でも「5年後」でもなんでも構いません。

 

 

タイムマシンで行く未来の年月は設定できましたでしょうか?

 

 

それでは、浮かんだ年月に「タイムマシン」で行ってみましょう。

 

 

 

そこで見たご自身はどんな姿でしょう?

どこで誰とどんなことをしていますか?

 

 

 

ぜひ、生き生きと自由に好きなようにイメージしてみてください。

 

 

 

 

イメージできましたでしょうか?

 

 

 

では、こちらに戻ってきてもらって、続きをしたいと思います。

 

『タイムマシンに乗って』に関する詳しい記事はこちらです。

 

「未来」は決まっていない

思い描く未来は、「苦しい日々が繰り返される決まった世界」ではありません。

 

同様に「実現不可能なことを夢見る世界」でもありません。

 

未来は、「自分は何を望むのか」という視点から、

不必要になった重荷を捨て、実現可能な選択肢を手に取ることで選んで決めていけるものです。

 

そして目標を設定したとしてもいくらでも変更していいし、ときには来た道を戻ったっていいものです。

 

行動を「変える」ときのポイント

ミラクル・クエスチョンやタイムマシンから戻ってきてもらって、

再び現実的な話をしていきたいと思います。

 

自分を理解し、受け入れ、「変わりたい」と決意したとき、

「何から変えよう?」という「行動の選択」のときのヒントを考えたいと思います。

 

「止めること」を決める

新たな行動をプラスすること以上に、

「今行っているもので止めてみたい行動はあるか?」とご自身を振り返ってみてほしいと思います。

 

「他者の不機嫌さに傷つく心理とは?」という記事で「機嫌を取りにいかないと決める」と書いていますが、

 

このようにご自身の苦しみに直接関係している行動を「止めよう」と決めることは、根本的な回復に繋がると思います。

 

ただ、こういった本質的な部分に直結している課題を減らすには、

まさに「どうしてそうしてしまうか」という「自己理解」が不可欠であることは重ねて述べておきたいと思います。

 

自傷行為や暴飲暴食なども減らしたい事柄として上がることが多いですが、

それは「ストレス対処」であり、甘えや逃げではないと理解する段階が必要だと思います。

 

 

そのため、「減らせる行動」を考えるとき、もっと取り組みやすい簡単な事柄からやっていければと思います。

 

また、「ゼロか百か」ではなくて、「少し回数を減らす」という試みも充分に変化です。

 

ご自身が「止めたいな」と思っていることを、できるところから減らしてみてみましょう。

 

あまり思い浮かばないときのために、検討するポイントを3つあげておきます

 

ポイント

・明日の自分がしんどくなること

・罪悪感でやっていること

・不安感でやっていること

 

人は苦しいと、今の自分を保つだけで精一杯です。

 

ただ、「変わろう」と思ったということは、以前より状態が良い方向に向かっている表れです。

そのため、今までは「その場」をしのぐことしかできなかった行動様式を、

 

明日の自分のために夜更かしを止める」

「Twitterを長時間見てるとザワザワしてくるので時間を決める」

1年後の自分のために親への連絡を減らす」等というように、

少し先の自分を大事にする新しい行動様式を試していけたら素晴らしいと思います。

 

「増やすこと」を探す

そして単純に、嬉しくなること癒されること、好きな事を増やしましょう

 

もし回数などを増やすことが難しければ、

丁寧に味わうことで嬉しさや癒しの感覚をこれまでより満喫するよう心がけてみましょう。

 

また、嬉しくなることや好きな事柄も「気づく」だけでその効果を強化できます。

 

「この人との関わりはいつも心が穏やかでいられる」

「キレイな風景写真を見ると癒される」

「飼っている猫と触れ合うと優しい気持ちになれる」etc。。

 

ご自身の心を笑顔にする事柄への気づきも増やしていけたらと思います。

 

「変えやすい」ところから変える

般に「トラウマは硬直化を招く」と指摘されています。

 

文字通り、トラウマは「変化」を難しくし、現状に留まろうと作用してしまうそうです。

 

この「硬直化」は、深い部分に限りません。

 

知らず知らず、「固まった」状態で過ごすようになっており、

身体で例えると「ストレッチができない状態」というイメージです。

 

そのため、「変わろう」と決意したとき、簡単なことから変えてみようと試みることは、

「思考と行動のストレッチ」になり、一見意味のないことに見えても、心身の柔軟性をアップさせてくれます。

 

さらに、「変化」に慣れることに繋がります。

 

なので、「単に手間になるだけ」というようなことからでもやってみる価値は充分あると思います。

 

例えば、「いつもと違うコンビニに行ってみる」「出勤する時間を5分遅くしてみる」「いつもと違うカバンで出かけてみる」などなど、

 

少しの遊び心を持って、簡単にできそうなことから試してみてほしいと思います。

 

「元凶」に取り組むとき

「変わろう」と思うとき、ほとんどの場合は「苦しい部分を変えたい」と思います。

そしてその「苦しみ」には、「元凶」の存在が今も続いている場合は少なくありません。

 

「元凶」とは、機能不全家庭における「親」であったり、パワハラ的な「上司」であったり、

ご自身の苦しみの直接的な原因を指しています。

このような「元凶」対し、

ご自身の「変化」を示す試みとして「きちんと自分の気持ちを言ってみる」等といった「新しい行動を起こす」ことは、

後に回したほうが安全であることがあります。

 

これは、加害者との直接対決と同じであり、危険が伴うからです。

 

こういった課題に対しては、「新たな行動をする」よりも「減らす」方向で試してみた方がいいことが多いように感じています。

 

単純にいえば、「接触回数を減らす」という視点であれば、危険性が高まらず、ご自身を守る有効な対処になる可能性が高まると思います。

 

何よりまずは、変えやすいところから変えていきましょう。

 

もちろんケースバイケースであり、何より環境調整が必要な場合は「完全に切る」あるいは「きちんと抗議する」という対処が優先事項になる場合も珍しくありません。

 

ご自身の気持ちや状況次第ではありますが、

ただ、「重い課題にすぐに取り組まなければいけない」ということではないことは、触れておきたいと思いました。

 

維持する

「行動を変える」ことと同じように「維持している」ということも、注目したいところです。

 

「変化」になる「維持」とは、「今までと同じことを繰り返している」というものではなく、

「今まで続かなかった事柄が続いている」というものです。

 

心理臨床の視点からあげると、「今までは3回位でカウンセリングを止めていたのに、気づけば10回以上続いている」という状況が典型的な「変化した証である維持」といえると思います。

 

体感として、はっきりとした改善にまで至っていなくとも、

これまでは止めていたことを止めずに維持できるようになっているということです。

 

「運動を続けている」「日記を続けている」等ということも代表例ですよね。

 

ただ、苦痛なことを維持する必要はありません

 

新しく始めたことであればなんでも継続すればいいということではなく、

自分の感覚を信じ

試してみて良さそうだったら続けてみる、試してみて嫌そうだったら止める、

という「自分の声を聴く」ことはどんなときも忘れないでいたいと思います。

 

逆に、先に触れた「止めるという変化」に関し、

「やらずに止めていられている」ことを「維持」できている場合も素晴らしい大きな変化を遂げていると思って間違いないと思います。

 

また、「新たに継続できていること」に限らず、

以前から「ポジティブだと信じられる事柄との繋がり」を見つけてみましょう。

 

それは古くからの友人であったり、好きな食べ物であったり、飼っている動物との年月だったり、好きな漫画やキャラクターであったり、住んでいる場所であったり、職場であったり、様々に存在していることと思います。

 

今までも自分を力づけてくれたと信じられる事柄であれば、

それらの数々と今後もつながり続けることでさらにエネルギーが充電されていくことと思います。

 

支えになる資源を覚えておく

ご自身が抱えている苦しみを癒しながら、「変わろう」と決意し、新しい道を開いて歩いていく日々には、支えが必要です。

 

どんなことでもいいので、ご自身を支えてくれる資源を1つでも多く覚えておきたいと思います。

 

それはTwitterでの触れ合いかもしれないですし、ペットとの時間だったり、24時間対応の無料相談であることもあるでしょう。

 

もちろん、主治医やカウンセラーが居たら、最大限頼ってほしいと思います。

 

もし支えになる資源が新たに増えたら、それも素晴らしい変化の結果であると思います。

 

 

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「回復」もそうだと思いますが、「変わる」ということも、

本当の変化はドラマのような劇的なものではなく、

じっくりゆっくりと進むもので、実感できるのは後になってからなのだろうと感じています。

 

なので、つい焦ってしまいますし、自分の歩いている道でいいのか迷いますが、

その時その時のご自身の感覚に寄り添い、使用できる資源は利用し、迷いながらも生き生きと歩いていけたらいいなと思います。

 

 

今日も最後までお付き合いくださってありがとうございましたm(__)m

 

 

またのお越しをお待ちしております♪

 

 

 

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