「認知の歪みとは?」という記事では、「認知の歪み」とされる思考について述べました。
今回は、「認知の歪み」を取り上げるときに同時に上がってくることの多い「自動思考」と「スキーマ」について簡単にご紹介します。
「実践してみたい」という方にお勧めできる、個人でできるワークブックもご紹介いたします。
「認知の歪み」と「自動思考」とは?
まず、人の物事の捉え方を理解するときに使われる言葉を整理します。
認知の歪み
認知の歪みとは、こちらの記事でも書いたほうに、「非適応的な思考」を指しています。
『白黒思考』ですとか『すべき思考』など、それら1つ1つを「認知の歪み」といいます。
自動思考
自動思考とは、「ふっと瞬間的に浮かんでくる思考」のことをいいます。
制御できるものではなく、意識せずに浮かんでくる思考です。
例えば、「どうせ自分なんて」ですとか「なにか悪いことをしたかな?」などです。
「認知の歪み」と「自動思考」とどう違うのかといいますと、「認知の歪み」は「自動思考」の一部となっています。
例えば「ふっと浮かんでくる自動思考を書き出したら、『認知の歪み』の『自己関連付け』だった」という感じです。
つまり、「自動思考」の中身を個別に取り出したものに「認知の歪み」がある、ということです。
そうすると、本来は「自動思考」は、「適応的思考」であることももちろんあります。
「ふっと瞬間的に浮かんでくる思考(自動思考)」の中には、「認知の歪み」ではない捉え方も含まれます。
自分で出来るワークブック
「認知の歪み」や「自動思考」に興味があり、自分でもやってみたいという方にお勧めの本はこちらです。
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すごく分かりやすく使いやすいです。
私の「認知の歪み」の記事の「挨拶しても返事がなかった」という例はこの本を参考にしています。
カウンセリングの場で、心理士がこのワークブックをもとに認知療法を行っていることも多々あります。
スキーマとは?
スキーマとは、「物事を捉える枠組み」を指します。
言い換えると、その人の価値観であったり先入観であったりを意味します。
スキーマは、「自動思考」や「認知の歪み」を起こす深い部分の世界観になります。
『スキーマ療法』として著名な伊藤絵美先生は、
「慢性的に死にたいと思っている人や、自分なんて価値がないと思っている人たちには、認知の歪みを扱うだけでは難しい。
もっと奥底のスキーマを取り上げることで変わっていける」というようなことをおっしゃっておられました。
『スキーマ療法』のワークブック
「認知の歪みは理解できるけど、自分には物足りないかもしれない」と思う方には、
伊藤絵美先生の『スキーマ療法 ワークブック』がお勧めです。
Part1とPart2の2冊になっていますが、とりあえずPart1だけ貼っておきます。
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こちらの本は、マインドフルネスのやり方も載っていますので、マインドフルネスに興味がある方にも合っていると思います。
マインドフルネス
マインドフルネスとは、「今ここ」に感覚を向けることをいいます。そのために「瞑想」を用います。
マインドフルネスは、東洋思想から生まれたとされています。
3回以上うつ病を再発するケースにも有効性が示されています。
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いつもありがとうございます!!
今回は「認知行動療法や『認知の歪み』に興味があるけどどうしていいかわからない」という方に向けて、
ご自身で取り組めるワークブックをご紹介いたしました。
ここでご紹介した本以外にも、認知行動療法に関してはさまざまな書籍が出ていますので、
ご興味ある方はAmazonや本屋さんで見てみてくださいね♪
最後までお読みくださってありがとうございました!
次回は「ストックホルム症候群」について詳しく書いています。
ご興味があればぜひお読みいただけると嬉しいです。