日に日に陽が短くなって、
寒さも深まってきていますね。
今回は、「季節とメンタル」というテーマでで、
「冬季うつ」についてまとめたいと思います。
冬季うつに対する治療は「できるだけ陽をあびる」などあることはありますが、
根本的にはあまり良い治療法がないのが現実です。
けれど、苦しさはできるだけ軽減したいものですよね。
そこで改めて「冬季うつ」を理解しながら、対応を考えたいと思います。
目次
「冬季うつ」とは
「冬になるとゆううつになる」という冬季うつ。
今はけっこう知られるようになりましたね。
熱を作り出す筋肉が比較的少ない女性は特に冬が苦手な人が多いのではないかと思います。
「冬が近づいてくると憂鬱になる」
「冬場は気持ちが落ち込んで活動が億劫になる」
「やる気が起きない…」
etc。。
まさに「抑うつ状態」といえるような
「非活動性」「気持ちの落ち込み」「億劫さ」が目立つことが
「冬季うつ」の特徴だと思います。
気候は心身に影響する
「冬季うつ」は
日照時間の短さが原因の1つとされています。
もちろん寒さも影響しますよね。
気候は人の心に影響を及ぼすので、
晴れの日が少ないロシアやドイツはうつ病の患者さんが多く、
陽気な気候の南米にはうつ病は少ないといわれています。
なので、冬や梅雨の時期にちょっと憂鬱になってしまうのは自然な反応といえるかもしれません。
ただ、問題は、あまりにも重い場合ですよね。
季節は変えられねぇ
っていう絶対的な壁があります。
「冬季うつ」の程度は「ストレス」と関連する
「冬季うつ」というと、「冬」という季節に注目してしまいますが、
ここで、大事なことは、きっかけはなんであれ、
そもそものストレス度合いに関連して心身は反応する
ということを覚えておきたいと思っています。
ポイント
- そもそも抱えているストレスの量にしんどさは比例する
- 冬という要因だけでなく、自分の今の疲労度合いがどうかみわたしてみる。
- とにかく今すぐできる癒しを取り入れる&減らせる負担を減らす。
これは冬季うつや梅雨の時期の重だるさに限らず、
なにかちょっとしたストレスがかかる出来事があったときなどほぼ全てに当てはまります。
例えば、「コロナ離婚」という言葉が一時流行りましたが、
これもコロナが最後の一撃になっただけで、
それ以前からけっこううまくいってなかったストレスフルな関係性だった、
ということですよね。
冬季うつも同じことがいえるかと思います。
もともと元気であれば、
「冬って寒くてすぐ暗くなるから苦手~」と言いながら颯爽と遊びにいけるとか、
寒くても「冬場はちょっとゆううつになる」という“ちょっと”レベルで済むんです。
「そんなこと当たり前じゃねぇか!」って思われるかと思いますが、
けっこう追い詰められてストレスフルなときほど気付けなかったりするんです。
かなり具合が悪くても「冬だからだ」「寒いからだ」と思って我慢してしまう・・・。
この関連はけっこう根が深くて、うつ病もそうなのですが、
うつになったときに「なんとかしよう」としても難しいのです。
そのときはとにかくゆっくり休むしかない・・・。
根本的な解決は元気なときに
「冬季うつ」や一般的な「うつ状態」などの「しんどい時期」に、
「なんとかしよう」とするのではなく、
「良い状態」のときにしんどい時期への備えをしておく必要があります。
ある程度元気になってから、あるいは元気なときに根本的な解決法に挑む。
これを冬季うつに当てはめると、
- 冬場(うつ期)= 無理せずできるだけゆったり過ごせる時間を作る。
- 冬以外の元気めな季節 = 冬季に具合が悪くなり過ぎないように根本的改善に取り組む。
つらい冬場はできるだけ負担を減らし、ゆっくりと好きなことをして過ごす。
冬以外の元気めな時期は冬季うつが酷くならないように根本的改善に取り組める時期、となります。
これは双極性障害にも同じことがいえて、
「下がっているうつ時期になんとかしようとするよりも、
上がっている調子の良いのときに上がり過ぎないようにする」
つまり、良いと思われる時に悪い時期のための対処をしておくということが治療の上で大事なポイントです。
しんどい時期はとにかく優しい対処を
もし、この冬の時期、毎年すごく辛い、
あるいは
今年は例年以上にしんどい、という感じがしたら、
まずはできるだけゆっくり心身を大事にしてほしいです。
しんどいですが、
そういうときに「こんな風にならないようにがんばろう!」と何かがんばり過ぎて動きすぎてしまうのは
さらに過労してしまいそうで心配です・・・。
それよりも、
「“寒い・暗い・冬”以外で何かストレスが多くなっていないかな?」
と周りを見渡してみたいと思います。
もしかしたらコロナで憂鬱が増えているのかもしれない、
それなら友達や家族と気持ちを共有してストレスを少しは発散できるかもしれません。
あるいは、日ごろから仕事の量が多すぎて寒くないとなんとか持ちこたえられているけど、
寒さというストレスが降りかかってきたら体に不調が現れてしまうという場合、
それはぜひ、春になってからでもいいので冬に限らず職務量軽減に向けてできることを話し合いたいです。
冬以外の元気めな時期は冬季うつが酷くならないように根本的改善に取り組める時期、となります。
「冬季うつ」への具体的対処
「冬季うつ」の程度は他のストレスに関連すると述べましたが、
ということは、
冬や寒さ以外のストレスを減らせば、
冬季うつもゼロにならないまでも少し軽くすることができると思っています。
そのためにも、基本はやっぱりできるだけ無理せず休みながら好きなことをすることだと思います。
また、「冬」という季節は「暗い、寒い」っていう直接的なストレスだけじゃなく、
「寒さに身体が固まって痛みが出る」「洗濯物が乾きにくいなど家事の手間が増える」などの
間接的な問題を連れてきますよね。
なので、やはり、冬場は通常よりも負担が増えていることが多いと思います。
そこに気づいてあげながら、ご自身を労わってあげられればと思います。
減らせる負担は減らす
繰り返しになりますが「冬季うつ」が重い場合、
たとえ有効な対処であっても負担が大きいものは避けたほうがいいと先に述べました。
まず大事なことは
減らせる負担は減らすこと
です。
部屋なんてちょっと散らかってたって構わない。
暖かいことが心身に重要であれば、何よりも暖かい状態を保てるように環境を整える。
ご自分が少しでも心地よくいられるには何が大切か、
ぜひご自身に聞いてみて欲しいと思います。
天気の良い昼間に散歩
「梅雨ストレス」の記事でも触れましたが、
「うつ」を防止して心を安定させる神経伝達物質に「セロトニン」が有名ですよね。
「セロトニン」は「日差しを浴びながら散歩する」と、たくさん生成されるといわれています。
加えて、日本の冬は乾燥していて湿度が低いですから、酸素濃度も高いです。
なので、寒いと外出が億劫に感じてしまいますが、
できそうであれば晴れた日に少し散歩できるととても良いと思います。
散歩ができなくても、外に出る機会があったとき、
青空の下で深呼吸してみてほしいと思います。
セロトニンが作られる上に酸素もいっぱい取り入れられて
身体が軽くなり頭はスッキリできるかと思います。
暖まる
動画で「薪が燃えている映像を見ていると心が落ち着く」という実験結果がありますが、
目で見るだけでも効果があるほど、
「暖かさ」は、心身にとても重要です。
なので、「お鍋」など身体が温まる物を食べたり、
ゆっくりお風呂に入ったり、
ぜひ「暖まる」ことを増やしてほしいと思います。
身体の温かさは心も温かくします。
心が温かくなれば身体も温まります。
単純に「楽しいことをする」ことも、
「充足」という「暖かさ」を連れてきてくれると思います。
「冬季うつ」は「うつ」と同じように、
できるだけ自分に優しく、そのときに自分にしてあげられることをして、
無理せず、優しい目でご自身を見て欲しいと思います。
季節だけでなく全体のストレス把握を
そして、もし毎年けっこう体を壊してしまっていたら、
それは冬だけじゃなく1年を通して負担が多過ぎるということかもしれません。
春も夏も秋も通して全体的な負担を減らせたら
冬だけじゃなく他の季節ももっと楽しく過ごせるようになるかもしれないと思います。
なので、特定の時期に体調を壊すことがあれば、
どうか季節や時期だけのせいにせず、
ご自身の全体のストレスを見渡してみてほしいと思います。
季節は変えられませんが、「全体のストレス」であれば、
きっと「減らせるストレス」「増やせる楽しみ」が見つかるのではないかと思います。
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寝子もかつて毎年「冬季うつ」でした!
↑これから冬が本格的になりますが、みなさまどうか心身を大切に、
それなりに楽しんで過ごせたらと思っています♪
いつも一押しを本当にありがとうございます!!
今日も最後までお付き合いくださってありがとうございましたm(__)m
またのお越しをお待ちしております♪