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性被害サバイバーの1事例

ある性被害サバイバーの話⑯ ~薬物依存から脱却へ~

2021年4月5日

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大学4年は酷い状態で過ぎ、単位不足で留年し、大学4年をもう1回やることになりました。

 

回想:大学5年 ~脱却のきっかけ~

大学5年になり、卒論が終わったこと、残っている単位は全て一般教養科目であり、

精神的なプレッシャーが軽減されたためか、

うつ状態が少し軽くなったことで貧困妄想は改善され、バイトは居酒屋になりました。

生活費が必要だったので夕方16時から閉店までの朝6時まで働き、その日のまた16時から出勤というシフトで働いていました。

 

そうすると、朝明るい時間に帰って、その日が休みであれば、眠れなくてもいいんですよね。

それである日、朝方帰ってから薬を飲まずにそのまま過ごしていたら、昼間にちょっと眠れたんです。

 

この体験が「もう薬なしで眠れる日は来ないかもしれない…」と思っていた私に希望の光を射しました。

 

また、あまりに多く向精神薬を服用していると、頭が働かなくなります。

私は臨床心理士になるために大学院に入らなくてはいけませんでした。その勉強を「このままではできない」と自覚していきました。

(臨床心理士資格取得には指定大学院で修士号を得ないと受験できません)

 

そこで、バイトなどしなければいけないことがあると眠る必要があるので、

バイトを辞め、実家に住みながら生活費は貯金でなんとかする生活を半年間続け、

「眠れなくてもいい」状態にし、薬を止めました。

 

医師に全く相談せず、自分でいきなり止めました。なので、同時に通院も止めました。

この方法はみなさまには決してお勧めしません。

よく言われるように、薬は医師の指導の下で徐々に減らしていかなくてはいけません。

薬の種類によっては勝手な断薬は本当に危険ですので、独断で薬を止めてはいけないです。

 

注意

減薬や断薬は、決して独断でやってはいけません。

医師の指導の下で行いましょう。

 

ただ、当時の私は、ここまで依存していて「ゆっくり減らす」など不可能だと判断したこと、

主治医も含めて基本的に誰も心から信頼していなかったので、1人でやったのだと思います。

そもそも処方量をはるかにこえた量を服薬していることを主治医に話してなかったので、

医師に減薬希望を話したところで、

当時の私に合わせた減薬なんてできないだろうということもありました。

 

追記:現在の投薬はより安全に行われています。

現在は、ほとんどの病院で再診は予約制で、投薬は次回の診察分までできっちり処方されていることが多いと思います。

こうするだけでも立派な服薬管理に繋がっていますね。(20年前は違ったのです…)

そのため、現在は向精神薬依存になることは極めて少なく、薬の効果も医師と共に丁寧に検証されるようになっていると思います。

なので、私のケースを読んで「精神科に行ったら薬漬けになるのかな」とは誤解されないでほしいなと思います。

むしろ逆で、薬以外の治療法(カウンセリングなど)が積極的に取り入れられ、

かつ、向精神薬そのものが医学薬学の発展により、どんどん良いものに改良されています。

なので、どうか不安になりませんよう…。

薬は適切に用いればとても助けになりますよね。

 

解説:向精神薬依存から脱することができたポイント

私が向精神薬依存から脱することができたポイントを並べてみます

 

ポイント

・「止めよう」という意志

・自他共に「廃人」と言われるくらいまでどっぷり依存した

・悪影響を自覚していった

・止めた先に目標があった

・卒論を終えたなどのプレッシャーが軽減されたタイミングだった

・依存症を何とかするためだけの期間(仕事や学業などしない)をもうけられた。

 

この中で大事な点だけ掘り下げたいと思います。

やめようとする意志

まず、「止めようとする意志」は絶対的に必要ですね。

意志なく止められるとしたら依存状態ではないですね。

こちらの記事にも書きましたが、その意志を持つには、

「良くなりたい」という前向きさが必要になります。

まずはそう思える段階まで進みたいです。

あるいは、心の底からの危機感

私の場合も、全然頭が働かなくなっていたことや、排泄すらコントロールできなくなったことで強い危機感を持ちました。

 

回復期間の過ごし方

私の場合は「依存症を何とかするためだけの期間」を半年間設けられました。

しかし、一般的には、適度に忙しく用事を入れて日々過ごした方が依存症からの脱却には有効であると思います。

「暇だとやってしまう」んですね。あと「暇だといろいろ考えてしまう」ので、

ストレスになり過ぎない程度で仕事なり活動をして生活リズムを整え、依存以外の時間を持っていくことが良いかと思います。

ただ、ストレスが多い環境はダメですので、こちらの記事でもかきましたが、

時間をもてあまし過ぎず、ストレスを抱えすぎず整えていくには、

ディケアや就労移行支援センターなどを利用することもとても良いと思います。

 

依存症は周りの理解や協力が必要!?

また、依存症には「周りの理解が大事」とよくいいます。

ちなみに私のケースでは家族のことは話が散らかるのであまり述べていませんが、

このときもこの後も、全く理解はないですし、家族の対応に私は傷つき追い詰められた記憶しかありません。

「依存症に周りの理解や助けは重要。孤独にさせてはダメ」は、それはその通りだと思います。

でも、理解して欲しい人たちに理解してもらえないから依存症になるわけですし、

私のように「誰にも理解されず支えられなくともなんとかなった」ケースもあるよ、と、

あえてここで「周囲の理解が必須」的なことは述べないでおきます笑。

重要なことは、「自分で自分を理解する」ことだと思います。

自分を正しく理解できると、自動的に自分を肯定できるようにもなる気がします。

 

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毎日のようにODすることはここで止める事ができました。

しかしながら、その後大学院時代に別の精神科に受診するようになることと、

薬はかなり溜め込んでいたので、このとき以降もたまに服用することがありました。

肝心の不眠症ですが、向精神薬依存からは脱したものの、

不眠症そのものは治っておりませんので、今後も不眠症は続きます。

 

次回は、私を最も苦しめた「過覚醒ゆえの不眠症」の原因についてまとめます。

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