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心理豆知識

【要請技法】人に頼みごとを受けてもらいやすくするコミュニケーション技法

 

今回は、「他者に要求を受け入れてもらいやすくなるお願いの仕方」をご紹介したいと思います。

これも心理学の基礎で有名なので、ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、ちょっとした豆知識になればと思います♪

 

3つの要請技法

「要請技法」には「フット・インザ・ドア法」「ドア・インザ・フェイス法」「ロー・ボール法」の大きく3つがあります。

 

これらは商業目的で使用されるケースが多いです。

何かの新規契約や昔なら訪問販売など、

「物を売りたい」という人たちが「買わせる」ために使う代表的なテクニックです。

 

現在も、携帯の契約時などで、これら3つの技法に当てはまる勧誘がよく行われています。

そんなとき心の中で「それはフェイス・インザ・ドア法だね。引っかからないぜ☆」と思えたりすると、無駄な出費を防げたりするかもしれません。

 

また、日ごろから頼まれごとをしやすい人や、頼みごとをしてくる人が身近にいる場合にも、

自分がつい承諾してしまう気持ちや、相手の会話術が意図的でなかったとしても「要請技法」を用いていることがあります。

なので、日常場面での理解にも繋がるといいなと思います。

 

フット・インザ・ドア法

フット・インザ・ドア法とは「段階的要請法」とも言われます。

フット・インザ・ドア法は、「最初に小さな要請をし、それを承諾させた上で、より大きな要請をする方法」です。

 

「フット・インザ・ドア」の語源は、昔の訪問販売、いわゆる「セールスマン」からきています。

「ドアに足をかけたらこっちのもの」を意味しています。

 

今でもドラマなどで、玄関ドアに足をかけて閉めないようにさせるシーンがありますよね。あれです。

 

「ドアを閉められないように足を入れる」というのは、個人的にはけっこうな暴挙だと思いますが、

フット・インザ・ドア法ではあくまでも「足だけ!足だけはちょっとお邪魔させてください!足だけですから!!」というような控えめなつもりらしいです笑

 

フット・インザ・ドア法は、「最初は足だけ家にちょっと入れてもらって、そのうちセールスマンごと家に入りこんで交渉できるようにする」という命名どおり、

最初は小さい要請をします

 

例えば、「ちょっとだけ買い物行きたいから子ども見ててくれる?30分だけだから」と友人に頼み承諾してもらい、

だんだん「丸1日みてて」等と要求がエスカレートするケースはこの技法にあたります。

 

典型的な例だと「マルチ商法」や「幸運の壺」などかなと思います。

最初は、数万もしないブレスレットなどを売りつけて買わせ、その後言葉巧みに数百万円の物を購入させるように誘導する。

 

この技法は、会社や保護者間などでもよく見受けられます

「過剰適応」の記事で、「一度、“いつも笑顔で頑張る人”というイメージをもたれると、それを壊すことが難しくなる」と書きましたが、

フット・インザ・ドア法も同じ原理が働いています。

 

これは「自己知覚理論」「一貫性の原理」で説明されています。

 

自己認識

「自己知覚理論」とは、最初の要請に応じた結果、「自分は気軽に要請に応じる人間だ」と自分を認識するという理論です。

「一貫性の原理」とは、人間には一度決心した行動や発言、信念などを貫き通したいと思う心理的な作用があるという理論です。

そのため、フット・インザ・ドア法によって、最初の軽いお願いを受け入れると、

「自分は断らない人だ」という認識が働き、さらに人の心理の原則として「一貫性を持とう」と動くため、

その後の要請がハードになっていっても受け入れがちになります。

 

実際、思い返してみると、

最初に簡単なお願いを聞き入れると、

その後なぜか「断りにくくなる」という気持ちを経験している人は多いのではないかなと思います。

 

ドア・イン・ザ・フェイス法

ドア・イン・ザ・フェイス法とは、「譲歩的要請法」とも言われます。

ドア・イン・ザ・フェイス法は、

「最初に断られて当然な大きい要請をして、断られた後、小さな要請を承諾させる」という方法です。

 

ドア・イン・ザ・フェイス法は「いきなり顔を入れる」という意味です。

 

ドア・イン・ザ・フェイス法は「人の罪悪感につけこむ」という一言に尽きるかなと思っています。

普通に優しさを持っていたら、誰かからのお願いを断るのは胸が痛みます。罪悪感を抱きます。

そこにつけこんで「じゃあこっちの軽いお願いなら聞いてくれる?」とたたみかけてくるのが「ドア・イン・ザ・フェイス法」です。

 

「50万円貸して!無理?じゃあ3万円でいいから!!」みたいな。

 

ただ、ドア・イン・ザ・フェイス法が成功するには、最初の要請後、ただちに次の要請をする必要があり、かつ同一人物で行われなければなりません。

そうすることで、養成した側が「譲歩した」と相手に認識してもらう必要があります。

 

注意ポイント

なぜか「お願いする側」の立場が上になっているように感じたら要注意!!

いやいやいやいや、そちらの方が「譲歩してやった」みたいなの根本に間違ってますから!と心の中で突っ込みましょう。

「罪悪感」を抱かせる相手は要注意です。

 

ロー・ボール法

ロー・ボール法とは、「特典除去法」とも呼ばれます。

ロー・ボール法は、

「最初に有利な条件で承諾させておいて、後から不利な条件を提示する方法」です。

 

「ロー・ボール」という語源は、「まずは取りやすいボールを投げて次に取りにくいボールを投げる」という比喩からできたそうです。

 

ロー・ボール法は、まさに商業目的でよく使用されていますね。

携帯の新規契約や、車や家を買うときなどの大きな買い物から、

「ポイントカードを新規発行すると500Pプレゼント!」みたいなものまでよく見かけます。

 

もともと付いていた好条件を後から削除したり、承諾をしたあとで悪条件を追加したりする方法です。

 

これは「フット・インザ・ドア法」のときにご説明した「一貫性の原則」が関わっていきます。

「一貫性の原則」は「イエスセット」とも言われ、

一度承諾すると、その後は「あれ?」と思ってもそのまま承諾してしまう傾向を人は持っています

 

典型的なロー・ボール法は「飲み放題3000円!!」と謳っておきながら、席につくと、対象外の飲み物があったり、お通し代を取られたり、サービス料を取られたりすることがありますよね。

場合によっては、表示どおり「1時間飲み放題!」は守って、盛り上がったところで、2時間目以降の延長料金はけっこう高値に設定しているお店もあります。これもロー・ボール法ですよね。

 

ロー・ボール法は、比較的「騙された感」を抱きやすいです。

そのため、かえってお客さんを逃す結果になることもあります。

また、日ごろの人間関係で使用されることはほとんどないかと思うので、その点は安心です。

 

ただ、仕事のときの「入職時の条件」のときなどでは起こり得ます

「残業代は出します」「休日は130日です」「有給は取れます」等と好条件を提示しながら、

入ってみたらそれらを獲得できるような環境ではないというような場合です。

これは入職後にどうこうすることはとても難しいですが、ただ、きちんと最初の条件を主張する権利は当然ながらあります。

また、入職前に、確認をしてみることをお勧めします。

サイコパスや詐欺師でもない限り、人は完璧にウソをつくことは難しいものです。

なので、「社会保険と厚生年金は入れるんでしょうか?」といった感じに、提示されている雇用条件を「確認する」という体で聞いてみることをお勧めします。

会社側の挙動がおかしかったら、その会社は誠実な会社ではない可能性が高いかもしれません。

 

心の自然な動きを知っているだけでいい

これまで述べたように、人の心理作用は一定の規則性を持っています

だからこそ、「騙しのテクニック」が生まれるのでしょうね。

 

なので、断れないのは、語らずしも「自己肯定感が低いから」とか「八方美人だから」といった自分個人の特性のせいだけではないのかもしれませんよね。

 

「人の要請にできるだけ応じたい」と思うのは自然な気持ちでしょうし、

「一貫性の原理」によって「誠実であろう」とするでしょう。

それは本来、人が基本的に持っている善意であって、それを持ち続けていることは素晴らしいことだといえるのかもしれません。

 

頼まれごとをされると、「断りにくい」と感じるのは当然の反応なのだと知っているだけでも、断りやすくなれるかもしれません。

 

そして、ここでご紹介している方法に応じることは、相手の利益になるのだということは忘れないでおきましょう。

 

時間やお金に限りがあることはもちろん、人が持っている優しさなどの精神量も有限です。

せっかくの時間やお金、善意などの大切な感情は、つけこんでくる人ではなく、大事な人に遣いたいですね。

 

 

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「梅雨」が本格化していますね。

どうしてもいまいち元気がなく、生活リズムも乱れがちだと思います。

この時期の不調は「全部梅雨のせい」にして、ゆっくり過ごしましょう。

 

「梅雨ストレス」の記事もありますので、ご参考までに♪

 

今日も最後までお読みくださってありがとうございました!

またのお越しをお待ちしておりますm(__)m

 

 

 

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