「休みの日は寝てばっかりで何もしないんです」
「こっちが気を遣いながらお願いしても「忙しいんだよ!」といつも不機嫌・・・」etc。。。
日ごろから、夫婦関係のご相談を多く伺っています。
カウンセリングにいらっしゃるのは女性の方が多いので妻側の立場からの場合が多いですが、
男性もメインは仕事の悩みでカウンセリングにいらっしゃっていても、奥様との関係に悩みを抱えていることが珍しくありません。
皆さまのお話をお伺いして、
根底には「どうしてこんなに訴えているのにやってくれないんだろう?」という強い疑問、
その疑問が不満を連れてきて、
不信に変わり、
不安が募って、
怒りで包むことでやっていこうとする…。
そして、「こちらの気持ちを分かってくれないのは、愛されてないからだ」という寂しさになる。
あるいは、「こんなに心のない人だったとは」と配偶者に対する幻滅を深める。
そういうお話をお聞きするケースの多くは、
お互いがお互いをお互いなりに愛しているのです。
ただ、「どうしてそうするのか理解できない」「私だったらそうはしないのに」という
“どう考えても理解できない”ことが、距離を生んでしまうそもそもの発端に見えることがあります。
「愛しているのになぜできないのか」
それは、その人の持っている愛情の量が少ないからだと思います。
しかも、「こんなに言ってもどうしてやってくれないのか」と訴える側の人は、
お相手の方よりも持っている愛情の量が多いケースがほとんどです。
自分だったらできるからこそ理解できない。
これは、体力の話をすると分かりやすいです。
体力がある人にとって、休みの日のたびに遊びにでかけるのは当たり前で苦痛どころか楽しくて仕方がないことです。
けれど体力がない人にとって、休みの日は遊びにいきたくてもどれだけの元気がありません。平日働くためにゆっくり休む必要があります。
これは本人のせいではなく、もって生まれた気質ですよね。
同じことが、愛情にもいえるのだと思います。
生まれつき、運動神経の良し悪しに個人差があるように、
勉強の得意不得意に個人差があるように、
愛情にもできる範囲がそれぞれ違うのだと思います。
だから、持っている愛情の量が少ない場合、自分の面倒をみるだけで使い切ってしまうのです。
だからきっと、人の心がないわけではないし、パートナーのことを愛していないわけではない。
本人もできることならもっとやれる範囲を広げたいけどどうにもできない。。。
その自分に対するふがいなさが時には八つ当たりとして外にでてしまうこともあるのだと思います。
解決策にはなっていないかもしれませんが、
「自分は愛されていないかもしれない」「自分が選んだパートナーはすごく冷たい人だったのかもしれない」
というモヤモヤを抱えている方へ、
パートナーの特性を理解することで少しでも気持ちが楽になれたらと願ってします。