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心理豆知識 感情

「怒り」の感情がもつ3つの役割

2020年12月11日

怒ることってあまり好ましくないことのように感じますよね。

 

怒りを感じている自分を「心がせまい」と思ってしまったり、

「怒ったって仕方ないでしょ」と言われて抑え込むしかなかったり。。

 

そもそも誰にも好いてもらえない感情といいますか・・・。

 

確かにあまりに攻撃性を表に出すことはトラブルを生むし、

内面に抱えているだけであっても怒りというのは感情の中でも抱えることが難しいですよね。

 

けれど、怒りは大切な何かを自分に知らせてくれている場合がほとんどなのです。

もちろん、単に気性として短気だったり生理前のイライラといった場合は例外で、その場合は原因を掘り下げないほうがいいですね。

そういうときはまず深呼吸・・・・。

一緒に大声で歌でも歌いたい(^^♪

そういった一過性のものではなく、

本物の怒りである場合、感じると苦しく辛いことではありますが、

自分にとってないがしろにしてはいけない大切な感情であります。

「誰かに直接怒れ」ということではなく、

まず怒りを感じてる自分を否定しないでほしいなと思います。

 

怒りの3つの役割

「怒り」は大きく3つの意味を持っています。

 

1.自分にとって大切なことを知らせてくれる

1つは、自分にとってなにが大事なのかを知らせてくれる役割です。

簡単な例でいえば、宝物を踏みつけられて壊されたらほとんどの人は怒りますよね。

それは、「宝物」は「大事なもの」だからです。

なので、何かに強く怒りを感じたら、

「自分が大事にしている物事をないがしろにされたと感じているのかもしれない」

と考えると気づけることがあるかもしれません。

 

まず自分の中で湧き上がっくる「怒り」を、

“よくないもの”としない、無視しないでほしい。

しんどいですが「ああ、私は怒っているんだ」と受け止めようとしてみる。

そうすると、どうして怒っているのか、

よりはっきりと気付くことができる心の動きが起きることがあります。

 

これが意外にも当初思っていたことと違っていたりするんです。

身近なことを想定して考えてみます。

例えば、「私ばっかり仕事量が増えて腹が立つ。仕事を減らして欲しい」と思っていてずっとムカムカしていたけど、

「私、怒ってんなぁ」とじっくり怒ってみると出てきた本音は、仕事量の軽減というよりは、

 

「自分はすごく頑張っているのだから労って欲しかった。それがなかったから頭にきているんだ」

 

ということだったりします。

これは「自分のがんばりを重視してくれなかった」という気持ちで、

この人にとっては「がんばっていること」が大事なことであったと理解できます。

 

もうここまでこれたらスッキリできるんです。

感情って単純なんだか複雑なんだかわかりませんね笑

 

2.自分の尊厳を取り戻すために必要になる感情

そして、この“宝物”に該当する最も守るべき重要なものに「自分の尊厳」があります。

「自分の尊厳をないがしろにされた」ことに対する怒りは、怒らなければ取り戻せないとも指摘されています。

 

これは、いじめに代表される悪質な行為の被害者の方が、

「一度ちゃんと被害者にならないと救われない。“自分が悪かったのだ”という思いに留まっていると回復に限界がでる」

ということと同じメカニズムであると考えています。

 

「大事なこと」の最上級である「自分の尊厳」を取り戻すために、

「一度ちゃんと怒ることが回復に必要」という先ほどのメカニズムが、

2つめの「自分の尊厳を取り戻すために必要」になる怒りの役割です。

 

ただ、これは決して加害者本人といったような特定の誰かに直接怒りを向けたほうがいいと言っているわけではありません。

 

そうすべきときもありますが、危険が伴いますからそうできない場合がほとんどでしょう。

 

大切なことは、原因となった相手に直接対決を挑むばかりが怒りの正当な扱いということではなく、

直接対決しなかったとしても怒りを感じることは意味をもつということです。

 

ただ、「自分の尊厳を蹂躙された」という程度が重い場合は消化までにある程度時間がかかります。

加えて、「怒り続けること」で生きることができる時期があります。

つまり消化するしないというレベルではない場合もあります。

 

3.怒りはいろいろな感情の表に立っている。

怒りの3つ目の役割は、いろいろな感情の表層を担う機能です。

そのため「怒りは二次感情」と言われています。

悲しみや悔しさや傷つきといった一次感情を、ときに怒りで包んでいることがあります。

「怒りがいろいろな感情の矢面に立っている」というイメージです。

 

私を指導してくださった先生は、怒りを「ビールの泡」に例えていました笑。

「感情の一番上にビールの泡のように出てくるのが怒り。

だからこの泡をまずちゃんと取ってあげないと、

その下に隠れている感情、悲しみや悔しさなどといった本心にたどり着けないんだよ」

と教えてくれました。

 

例えば、「うちの旦那は家事も育児もなんにもしないんです!!」と怒っている奥様がいた場合、

もちろん本当に家事や育児を手伝ってほしい気持ちもあるでしょうが、

それ以前に本心は「自分が家事と育児、仕事で毎日毎日どれだけ大変か、夫はまったくわかっていない」

ことに孤独感やむなしさを強く感じている場合。

「ちょっとは手伝ってよ!」という怒りの奥底には

「苦労をわかってほしい」という気持ちが手伝ってくれないこと以上に強い気持ちだったりします。

 

本当の不満は「やってくれないことよりも大変さを分かってくれないこと」という場合です。

それを理解しないまま夫側がちょっと家事を手伝ったって妻の怒りが収まらないのは当然なことといえますよね。

 

怒りとの上手な付き合い方

自分の大切なものを守るための怒りもさまざまな感情の表層になっている怒りも、

いったん「怒ってるんだな~」と取り上げてあげる必要があると思っています。

その上で、それでもおさまらない怒りを持て余してしまうこともありますよね。

 

怒りへの対処法

最も大事なことは、

怒りはこっちが「無くなって欲しい」と思ってるときには、なくなってくれない

のです。

そのため、強い怒りの場合は消化まで時間をかけてあげる必要がでてきます。

 

ポイント

怒りの気が済むまで上手に時間を稼ぐ

 

怒りは強いほど、そうは簡単に居なくなってくれません。

なぜなら、強い怒りということは、

自分の尊厳を取り戻せるかどうかがかかっているからです。

ですので、怒りの中身がわかってもスッキリできないときは、

そのまま自分の尊厳を取り戻せるまで怒りと上手に付き合うことが必要になります。

そんなときに有効な対処法は、

 

ポイント

①安心できる人に何度も話しをきいてもらう

②身体のケアをする

 

この2つを取り入れて怒りを一時緩和しながら時間を稼ぎましょう。

 

① 安心できる人に何度も話しを聞いてもらう。

怒りの消化に関して、理想的な対処法は、

安心できる人に気が済むまで何度も話を聞いてもらうことです。

古典的な方法ですが、意外と実行が難しいです。

けれど、安心できる人に何度も話すことは最も効果があります!

話しを聞いてくれる人なら誰でもいいわけではないことは、

みなさまも経験されていることかと思います。

そして「何度も」がポイントです。

私たちは一度言うと「同じ話しをするのは悪い」「一度で充分だ」と思ってしまいがちです。

でも、一度話して済むことはとても軽いことです。

一度話して怒りが取れなかったとしても、

話すことに意味がないわけではなく、

量が足りないだけです。

ですので、安心できる人に「何度も聞いてほしい」と伝えつつ、

あまり遠慮しないでお話ししてほしいです。

 

② 身体のケアをする

もう一つの有効な対処法は身体をケアすることです。

怒りは、本人も抱え続けることがしんどいですね…。

そういうときにあまりに自分の内面と向き合うと

ツラくなりすぎてしまうことがある。

そんなときは身体をケアしてみましょう。

マッサージやエステといった他人の手によって身体をほぐす方法がお薦めです!

心身相関ですので、身体が和らぐと心も少し和らぎます。

 

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怒りは抱えづらいです。でも

すぐさま邪魔なもののようになくそうとするのは返ってイライラを長引かせてしまう。

怒りたくはないけど、それでも感じた怒りは意味があるんですね。

イライラは気が済むまでそっと心に居させてあげている

だんだん小さくなっていきます。

そうするとその奥の気持ちが現れてくるかもしれないですね(*^_^*)

 

怒りに限らず「いったい自分はどんな感情をしまってるんだろう?」

と少し興味を持てると素晴らしいかと思います(*^_^*)

 

最後までお読みくださって本当にありがとうございましたm(__)m

 

 

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