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性被害サバイバーの1事例

ある性被害サバイバーの話44 ~兄への憎しみ~

 

今回はエピソードの続きや当時の心理分析ではなく、

「現在進行形」の過去の記憶による苦しみになります。

 

「まさに今」のことで、私の負の感情が出ていると思いますし、

「兄への憎しみ」という題名の通り、

不快な気持ちになってしまうこともあるかと思いますので、

気が進まない方は無理なさらないでくださいね。

 

 

 

最近、兄にされたことが頭から離れず、非常に不快な状態が続いています…。

古くは20年前、一番最近のものでも10年前のことなのに、

その時の映像がそのまま鮮明に思い出されて、不愉快極まりない…。

 

私は兄に、何か犯罪を犯されたわけではありません。

 

ただ、第一子が「男の子」であると、

偉そうになる」というのは、私の兄に限らず認められる傾向だと思います。

 

私は小さい頃から兄が大嫌いだったし、

内心で「一番合わない」と思っていました。

しかし、私はトラウマを抱えることになり、もともと女ですから男性の兄よりも体力はありません。

だから、兄の不機嫌さなどの矛先になると防御がうまくできずに深く傷ついていました。

 

そのため、長い間、彼の機嫌をとっていたし、「とにかくうまくやろう」としていました。

 

私の場合、「性犯罪被害のトラウマ」という巨大な傷があったため、

それ以外のことにあまり構っていられないという年月が長かったです。

家族に二次加害をされても、もちろんその場では何もやり返せないですし、

心のケアとしても先に行えることはなく、抑圧するしかありませんでした。

 

私は、原家族が本当に合わなかったし、今でも憎しみは消えません。

兄に対しては、一緒に住んでいたときは、たびたび内心で「死んでくれればいいのに」と本気で思うことがありました。

 

性犯罪の直接の加害者に対しても、そこまで思ったことはありません。

両親にも憎しみはありますが、「死んで欲しい」とまで思ったのは兄だけです。

 

それくらい大嫌いですが、表面的にはうまくやってきました。兄は、私がこんなに嫌っていることを知りません。

 

 

「兄のことが苦手で合わない」ということは、昔から自覚していたつもりでした。

でも、「関わらなければ良い」と思っていました。

兄は兄で、未熟だったのでしょうし、そもそもの原因は父と母です。

そう理解することで、私の兄に対する嫌悪感を静めていたのだと思います。

 

でも、最近数ヶ月に渡って過去の兄に言われたことなどが鮮明に思い出され、

なかなか軽くならない自分を考えたとき、

 

思っていた以上に、すごく深く傷ついていたし、

自覚している以上に嫌悪感を持っているのだろうと気づきました。

 

 

もう今はお互いに独立しているので、一緒に住まなくなって、心から嬉しいです。

 

もうほとんど関わらなくなっているのに、今頃になって「どうしてこんなに昔のことが思い出されるのだろう?」と考えたら、

 

おそらく、このブログなのだろうと思います。

 

他の記事で書いている通り、「ある性被害サバイバーの話」は、書きながら振り返っているところが多く、

もともと私自身は自分のことをあまり見てこなかったです。

トラウマ以外のことに関しては特に、スルーするしかなかったと思います。

 

けれど、傷にいちいち構っていたら生きていけないのでスルーしたふりをしていても、

実際は然スルーできてなかったのでしょう。

そもそも、攻撃をスルーするには「防御力」というパワーが必要ですから、

精神疾患であったりトラウマがあったり、生死が関わっていたりなどしますと、

防御なんてできなくなりますよね。

 

 

ブログで自分のことを振り返っていく中で、忘れたことにしていた兄への怒りが出てきたのでしょう。

 

何ヶ月も、せっかくの平和な日々の隙間に、

兄にされた不快な記憶が流れるというのは、

さらに悔しくなりますし、嫌なものですよね…。

「今から言い返したい!!」という強い憤りも同時に感じます。

 

 

それで、つらいですから、いろいろ考えるのです、対処を。

 

例えば、「今から兄と縁を切る」とか「今からやり返す」とか。。

 

でも、私の性格上、そういうことをして私自身がスッキリできるタイプではないんですよね。

 

そういう性格だから、今までの被害も結局何もしなかったともいえます。

 

 

こういう「負の感情でいっぱいになってしまってそれが長期間続く」という場合、

「もし、今の私がクライエントだったら、カウンセラーとしてどう答えるだろうか?」

とたまに自問することがあります。

 

そう考えると、きっと私は

 

「その怒りや憎しみはやっと感じられたこと。邪魔者のようにしないで、そのまま居させてあげましょう。

できるなら安全な場で話しましょう。それ以外のときは、何か楽しいことや元気になれることをしてごまかしましょう。

それで強く深い苦しい気持ちを消化するための時間を稼ぎましょう。

きっと来年の今頃は違うことを考えていますよ」

 

と伝えるのではないかと思います。

 

 

…自分をなぐさめてみましたが(苦笑)、

心理士として過去の負の感情が出ていることが意味のないことだとは本当に思いません。

 

それでも、「消せるなら消したい」と思いますよね。。

 

一般的な対処法

私に限らず、かなり昔の出来事に対する怒りや憎しみや悔しさが沸いて

「今さらどうしたらいいんだ!?」という状態になることが少なくありません。

 

つらいですよね…。

 

でも、心理士としては、やっぱり、それは決して無駄なことではなく

まして「根に持ってる」とか「今さら言ってもしかたがない」なんていうことでは決してないことだけは断言できます。

 

ただ、つらいんです。だから、中には抑圧や知性化をしたまま

「親には感謝しなきゃ」「きょうだいは仲良くしないと」等と抑え込んだまま、

隠れ不健康になっていることが多いのです。

 

 

もし、今回の私のような状態を抱いている方がいたら、どうか以下の2つの視点を意識してほしいと思います。

 

過去の負の感情が強くでてきたということは、

現在は、そのときよりも安全で健康になっている可能性が高い

 

「過去の出来事に対する負の感情」以外の部分で、

楽しいことや幸せなこと、嬉しいことなどの

「ポジティブな感情」が昔よりも感じられるようになっていることが多い

 

ということです。

 

「負の感情」だけを見つめると、確かにつらいです。

ただ、視野を広げて自分を見てみると、きっとその分だけプラスの感情の幅が広がっているのではないかと思います。

 

なので、先ほどの「防衛や知性化をしたまま」ですと、「嬉しい」「楽しい」などの幸せな感情も抑圧されたままになります。

 

そして、嫌な感情が出てきた最初の時期は、「ごまかしたくてもできない」という状態だと思います。

ツライですよね・・・。

でも話せるときに話したり、書いてみたり、なんだかんだしながら

日々が経っていくと、

「もうこんなこと考えてるのはヤダ!」と本気で思って

他のことでごまかそうとできるようになれることが多いと思います。

 

もし「もう考えても仕方ないから忘れよう」とできたとしたら、

それまで感じてあげたことの成果なのではないかなと思います。

 

だからきっと大丈夫。。。

 

 

 

「ブログで気づいちゃった」からといって、

 

「ブログがしんどい」わけでは全くありません!

 

ブログは楽しいですヽ(^o^)丿

 

 

今はそういう流れなのだろうと思っています。

 

この兄への負の感情は、「半年後はどうなったか」などの経過報告ができたらなと、ふと思いました。

 

カウンセリングなどでも、クライエントさんが話されていることは悩みの一部なのであって、全てではないと思います。

 

なので、「実は他にもボディブローみたいに思い出される苦しい記憶があるんだけど…」という方の参考になれば、寝子もうかばれるというものです笑。

 

 

↓ブログに書いたら、少しスッキリできました!

読んでくださってありがとうございます!!

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というあつかましい寝子をどうか寛容な眼差しで!

 

 

「9月は怖い」と記事にしましたが、来週から本格的になるんですよね…。

不安だよぅ!

 

 

 

ちょっとしんどい内容に感じられた方もいるかもしれませんが、

お付き合いくださって本当にありがとうございましたm(__)m

 

またのお越しをお待ちしております♪

 

 

 

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