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性被害サバイバーの1事例

ある性被害サバイバーの話36 ~メンタルケア心理士の課題~

2021年7月1日

 

「ある性被害サバイバーの話」を最初からお読みいただくときはこちら

前回のお話はこちら

 

派遣の事務員で働き出し、

仕事そのものはそれまでに比べると安定してできていたように思います。

一方で、今後の大学院受験をどうするのか決められず、

秋ごろに申し込んだ「メンタルケア心理士」の通信講座も何も進まず、

心理に関することには手をつけられていない状態でした。

 

回想:メンタルケア心理士の受験が迫る

季節が秋から冬に変わっていく中で、

秋頃申し込んだ「メンタルケア心理士」は、12月が試験日で、

それまでに所定の課題の提出を終えていなければなりませんでした。

 

1つもできないまま、月日が経っていきました。

 

解説:なぜかできない

思い返しても、どうして「メンタルケア心理士」の課題ができなかったのか、

自分でもわからないのですが、意欲ってそういうものなのでしょうね。

 

うつ状態だったからということではなかったと思います。

ただ、うつ状態でなくとも体力はかなりない方だったので、余力はいつもなかったです。

 

強いていうと、「これでいいのか…」という迷いや不安

「やっても無駄になるかも」というある種の完ぺき主義で一切できなくなっていたのかもしれません。

 

ただ、「大金払って申し込んだのに何もできていない」ことは、

当時の自分にかなり重く後ろめたさとなっていたことを覚えています。

 

当時は、自分でも課題を出来ない自分が理解できなかったし、

「心理の勉強をする」ということは非常に大事なことであったので、なおさら自己嫌悪に繋がっていました。

 

ただ、だからこそ重かったのだとも思います。

他のことのように「軽く」考えることも行うこともできなくて、まさに「重荷」となっていたのだと思います。

 

体力のなさと同義ですが、「臨床心理士になりたい」「カウンセラーになりたい」という意欲を持ち続けながら行動もし続けることに、

息切れしていたのだろうなと思います。

 

 

受験して何度も落ちるって、けっこうしんどいことなのかもしれませんね。

大学院浪人3年目ですし、受かる気がしなくなっていっていたのも無理もなかったのかもしれないなと今は思っています。

 

だから、「本当になりたかったらできるはずだ」という正論の仮面をかぶった根性論が通じない時期もあると思います。

本当にやりたくても、成し遂げたくても、できないこともある。

そういうときは、できるようになるまで時期を待ってもいいのかもしれません。

 

ちなみに「本当にやりたかったらできるはずだ」という言葉、私は好きじゃありません笑。

本当にやりたいことだからできない。そこまでやりたいことじゃないからできる。そういうこともありますよね。

 

回想:課題に取り組む

「メンタルケア心理士」の課題が全くできないまま期限切れが間近に迫ったとき、

「メンタルケア心理士」の事務局の人と電話で話をしました。

 

どういう用件で電話をすることになったのかは覚えていませんが、課題を出せていないことについて

「とりあえず取り組んでみて、全部できなくても、やろうという気持ちは本物だったと思えればいいんじゃない?」みたいなアドバイスをされ、

「そうだ!」と急に奮起し、

課題に取り組み始めることができました。

 

実際に取り組んでみると、大学院受験の勉強をしていた身としては簡単で、

すぐに全ての課題を提出でき、12月の試験を受けられることになりました

 

解説:人から励まされた

よくわかりませんが、なぜか急に取り組めた笑。

ただ、誰かに相談したり話をすることは起爆剤になるかもしれません。

 

私は、自分の悩みを人に話すことはほとんどありませんでした。

性被害などわかってもらえないし、二次被害にあうだけだし、

性被害があった上での「臨床心理士になる」という夢であり、安易に「夢があっていいね」なんて言われたくなかった。

もう傷つきたくなかったので、基本的に誰かに自分の内面を話すことはしないようになっていました。

 

でも、このときの事務局の人の励ましは、私には優しく響き、元気付けられたことをはっきり覚えています。

 

今から振り返ると「そんなことで?」なんですけどね。

それまで上がらなかった重い腰が急にあがって、全部できたという。

 

回想:課題の簡単さ

「メンタルケア心理士」などの通信講座で容易に取れる資格は、

基本的に「教材と提出する課題」がセットで送られてきます。

課題は一緒に送られてきた教材を見ながら回答します。

 

けれど、私はメンタルケア心理士の課題は、全て、まったく教材を見ずに回答することができました

大学院受験の勉強をしていた身にしてみれば、それくらいに簡単だったのです。

 

解説:「資格商法」の現実

「教材を見なくても全部できたぜ!」などという嬉しい気持ちではありません。

そこで心から「臨床心理士でないと心理職に就けない」ことを実感しました

 

「こんな程度の勉強で心理職に就けるわけがない」と現実を理解しました。

 

まだ院生にもなっていない身でも、

「こんな程度の知識で人の役に立つわけがない」ことはわかりました。

 

同時に「資格商法」を軽蔑する機会にもなりました。

 

それでも、「心理の勉強に取り組めた」ことは、

「本来やるべきことをできた」という気持ちになれて、とても嬉しかったです。

 

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心理学って面白いんです。

正確にいうと、私には最高の学問で、合っていました。

勉強は、科目によって「合う合わない」がありますよね。

例えば私は歴史や地理などは面白いと全く思えません。

 

心理学は、「臨床心理士になるために」始めた勉強でした。

でもやってみると、とても面白く、自分に合っていました。

 

例えば「医学は楽しいと思わないけど医者になりたいから勉強する」となると

けっこうしんどいと思います。

そういう意味で、私は心理学が無条件に「面白い」と思えて、

その点は恵まれたなと思っています。

 

メンタルケア心理士の勉強も、「簡単」とはいえ、

久しぶりに「楽しい」と思えたような気がします。

でも、心理カウンセラーの資格商法で学ぶことは、

心理学の本当のおもしろさを伝えられていません。

そういう面でももったいないなと思います。

もっと面白い学問です。

 

しつこいですけど、

心理学っておもしろいんですよ。

もちろん皆がそうは思わないことも分かってるんですけど。

ただ、難しい説明じゃなくて、

簡単に分かりやすく知れたら、好きになる人もいらっしゃるかなと思って、

このブログで心理学をご紹介しています♪

 

 

その後、メンタルケア心理士の資格試験を迎えます。

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