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前回のお話こちら→「ある性被害サバイバーの話23」
当時は、9時18時で仕事をして、帰ってからご飯など済まし21時に寝て、
24時に起きて朝まで勉強というスケジュールで過ごしていました。
振り返ると典型的な「軽躁状態」でした。
「寝る時間を削る」ことに「勉強した感」を見出してしまっていて、
体調や勉強が身についているかなどには全く気付かない状態でした。
回想:浪人2年目の秋受験
躁状態ですから
「絶対受かる」
という根拠のない自信をもって大学院の秋受験(9月)をします。
結果
落ちます。
一気にうつ転します。
解説:メンタルは上がったら下がる
「メンタルは上がったら、その倍下がって長い」が基本です。
これは双極性障害のケースには顕著ですので特に気をつけたい点です。(双極性障害についてはこちらの記事)
ただ、双極性障害などの気分障害まで至ってなかったとしても、
メンタルは上がったら下がります。
なので、気楽に考えていいところは、
下がったときに、直前に何か楽しいこととかハイになったことがあったら、
「下がるのは当然なのだ」と、深く考えすぎずにゆっくり過ごせば大丈夫かと思います。
しかし、私のケースのように、躁的防衛から過活動までなっていた場合、けっこう下がります。
うつになります。
なのでできれば心のメカニズムを理解して防ぎたいですね。
ポイント
双極性障害でなくとも、心が不安定であると、私のケースのように「軽躁状態」を経験することがあります。
そのときに、気分はハイなまま、気分は良いままで大丈夫だと思います。
問題は「行動」です。活動レベルをぐいっとあげてしまうとその後がとてもしんどくなってしまうかなと思います。
なので、「良い時期」は、良い気分を存分に味わい、
でも動きすぎずに注意できるとより安定した日々を送れるかと思います。
それが難しいんですけどね汗
参考
「普通に調子が良い」のか「軽躁」か、
ちょっと乱暴ですが分かりやすい私なりの基準は
「軽躁状態はほどよく酔っぱらったような感覚」です。
ほどよく酔っぱらうと、気分が良くなって普段は話さないことも話したり、動作が大きくなったりしますよね。
でも地に足がついていないような感じ…。
心当たりがしたときは注意してほしいかなと思います。
そんなわけで、睡眠時間を削って勉強しまくっていたと認識していた私は、
不合格にすごくショックを受けて、直後はそのショックをちゃんと受けとめられていなかった気がします。
なので、「でもすぐ元気にならないと!」と切り替えよう切り替えようとあがいていました。
回想:仕事は解雇
大学院受験に落ちて、ものすごく落ち込んでいるときに、事故に遭います。
事故にあって、足に包帯をまいていたら、「それでは受付はできない」ということで、あっさり解雇されました。
私に対して会社が求めていたことは、事務ではなく受付業務でした。
(でも事務の時間の方が長いんですけどね…)
「事故ってクビ」と書くと、ひどい会社だなと思いますが、
派遣でしたので、仕方ないことと、正直、もうそこに働き続けられるような状態ではなくなっていたので、
こちらもアッサリ受け入れ、退職になりました。
解説:うつ状態で大事なこと
私のケースを踏まえながらも、一般的な「うつ状態」に大事なことを確認したいと思います。
私のケースは、「躁状態からうつ転」ですし、解雇ですので、こちらに選択肢はなかったですが、
退職の決断は待ったほうが無難
一般的には、「退職するかどうか」という重要な判断は状態が悪いときにしないほうがいいことはよく言われますね。
それは、うつ病の「思考力の低下」が理由です。詳しくはこちらの記事「ある性被害サバイバーの話⑩」で触れています。
退職より「休職」して、状態が良くなってからもう一度考えたほうがいいというのが一般的です。
急な生活の変化もできれば避けたい
また、こういう精神状態のときに急な環境の変化も避けたほうが無難です。
私のように、生活リズムや体力を徐々に整えていくための1つとして就業があったなら、
それを突然辞めてしまうことはせっかく整えだしたリズムも崩れてしまうことになります。
なので、できれば急な変化ではなく、
とりあえず数日間休むとか、上司に相談するとか、クッションを置きたいですね。
ただ、私のように派遣で辞めるしかない場合や、
とにかく辞めた方がいいこともあるので、
そのときはそのとき、急な変化であってもそのうち慣れると希望をもっていきましょう。
また、今回の私の例がうつ病になっていく典型例ではありません。
軽躁状態だったことだけではなく、ベースにPTSDがありますので、
うつ病の説明をしながらも発症までの過程はうつ病単独のケースとは異なると思います。
一般的にうつ病になる過程は、「一気にどーんと下がる」のではありません。
ジワジワと下がっていきます。
できれば、早期に気付いて対処できると回復が早く、苦しみも少ないので、
本当に心身は大事にしたいものです。
参考
余談ですが、「うつ病」と「双極性障害」は「気分障害」という同じカテゴリーになっていますが、
全く違う病気であると考えていたほうが良いと思います。
ただ、うつ状態の症状は共通しています。
今回の私の例に関しては、「ハイになりがち」「軽躁になることがあるかも」という方のご参考になればと思います。
受験も落ち、事故って怪我をし、会社も解雇になり、一気に生活が変わってしまいます。
季節は秋…。
冬に向けてジワジワうつ状態になっていきます。
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いつも押してくださっている方、本当にありがとうございます。人って優しいんですね(感涙
いやぁ、当時は「躁的防衛」していて「軽躁状態だった」なんて気付いてなかったから、
本当にショックでした。。。
でも、懲りずに今後も生きていきます。
続きは後日。。
次回「ある性被害サバイバーの話25」では、
性被害者の方の多くに見受けられる「孤独感」や「男性嫌悪」などについて、
私のケースを例に整理しています。続きはこちら