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性被害サバイバーの1事例

ある性被害サバイバーの話⑳ ~憧れのOL&いじめ~

2021年4月15日

 

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浪人1年目の残りの半年間は、日雇いのバイトを受験後から年内はやって、

年明けから派遣で事務として働き始めることになります。

 

回想:初めての会社勤め

年明けから、派遣で週2日の会社受付業務に就きます。

3ヵ月後の4月から、その会社でフルタイムの受付事務員として働き始めます。(雇用形態は派遣)

当時は「派遣社員」が増え始めた時代で、篠原涼子主演の『ハケンの品格』というドラマが流行りました。

去年(2020年)、『ハケンの品格パート2』が放送されましたね~。

 

浪人2年目に入る4月からは初めての会社勤め「OL」となります。

…今って「OL(オフィスレディ)」って伝わりますか??

急に心配になっちゃったので、一応説明すると、

「女性の一般事務職」を「OL」と言った時代がありました爆

最近あまり聞かないけど、今も「OLさん」って言うのかな…?

『ショムニ』っていうドラマの人たちみたいな事務員さんのことです。

 

この「フルタイムOL事務員」になれたことが、当時とても嬉しかったのです。

 

私は心理士になろうと固く決意していますが、

それは「(自死や反社会的行為をせずに)生きるため」にどうしても欠かせないことであって、

「被害さえなければ普通のOLになりたかった」という憧れをOLさんにもっていました。

 

解説:「普通になりたい」という願望

だから自分の状態をより勘違いしてしまった面がありました。

「もう治った!普通の人かも」と。この勘違いが後述する躁的防衛に拍車をかけたと思います。

この「普通」に憧れて、「普通になりたい」と過剰適応気味になっていく傾向が、被害者の人には見受けられることがあります。

「過剰適応」についてのツイートです↓

ツリーになっていますので、ご興味があればぜひお読みいただけると嬉しいです。

 

 

またこのブログでも「過剰適応」の記事をアップしていますので、

詳しくお知りになりたい方はぜひ。

 

回想:先輩の事務員さんにいじめられる

私が派遣された部署は営業部で、私と社員の年配の女性の2人だけが女性で、あとは全員男性でした。

そうなると、どうしても最初は「新しく入ってきた若い女の子」に関心が集まってしまうのです。

それが気に食わなかった先輩事務員さんが、一切私に仕事を教えないといういじめをなされました。

 

2人っきりですよ、その女性と。逃げ場ねぇし…。

朝から夜まで、やることなしですよ…。

 

そんな環境だったので、私はがんばってその女性事務員さんに取り入ろうとします。

そして何をされても決して反抗せず、いつも暖かく接し、本当にその人を好いているように振舞います。

最終的にその人からは好かれます。しかし、好かれても、優しさを返しはしないのが、いじめっ子…。

誰にも相談せず、心の底から仲良くしようと努めます。

心からその人と仲良くするために、

「仕事がないのは、会社が社員と派遣を差別してやらせてくれないのだ。先輩事務員さんのせいではない」という風に、なかば無理やり思うようになります。

 

解説:いじめに対する心理的反応

当時の私は、「普通のOLに以前から憧れていたこと」から、

派遣であろうと一般企業の受付事務として働けることがごく嬉しくなってしまっていたことで冷静さを欠いていたと思います。

かつ、「初めての一般企業」であったこと、

当時は認めたくなかったため意識されていませんでしたが、

とても嬉しくて「がんばろう」と思っていたのに、

いじめられたことが本当は相当ショックだったのだと思います。

 

躁的防衛

中学時の不登校から学校復帰のこちらの記事に書いたように、これも「躁的防衛」ですね。

「憧れのOLになれた!嬉しいことだ!」という気持ちで、現実に起きていることを否認しています。

 

ストックホルム症候群

また、先輩事務員さんへの過剰な迎合の心理メカニズムとしては、軽いストックホルム症候群でしょう。

その人に嫌われたらその会社にいられないのは明白でしたから。

 

ストックホルム症候群は、現実には、「命の危険があるとまではいえない」状況でも、よく起きていると思います。

学校のクラス内での上下関係や、会社の上司や同僚間などでも、メカニズムとしてはストックホルム症候群と同じ無意識の作用が働いていることがあります。

 

ストックホルム症候群についてはこちらの記事で説明しておりますので、ご興味がある方はぜひ♪

 

助けを求められない

躁的防衛や、いじめてくる相手への迎合は、「自分を守るために外に訴える」ことができないからですね。

「派遣会社や上司に話したら、私がもっといじめられる。酷い目にあう」と思っていました。

だから状況の改善のために誰かに相談することができませんでした。

 

「相談したらもっと酷い目にあう。だから耐える」という発想は、

幼少期の環境が恵まれなかった場合や自己肯定感が低い場合に起こりがちであると思います。

 

さらに言えば、逃げることもできていない。

相談できないなら辞めればいいけれど、それもできない。。

こういった状況に陥ってしまう心理はこの記事で書いていますが、

自分を苦しめる環境からは早めに去ったほうがいいですよね。

 

自分に対処能力があると思っているというわけではなく、

「世の中は助けてくれない」という経験が心に刻まれると、自分でなんとかするしかなくなりますよね。

大人になってからでも「困ったら助けてもらえた」という経験をすることはとても大事だと思います。

 

また、このときの私もそうですが、「社会人1年生」であると、

他の経験がないため基準がわからず我慢しすぎてしまうということもありますよね。

 

 

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先輩女性から嫌がらせを受け続けたまま、

仕事が終わって帰宅してから、睡眠時間を3,4時間に削って、大学院受験の勉強をし始めます。

 

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