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病気のお話 発達障害

【発達障害】:ASDの3つの特徴  後編:②想像力の問題・③感覚過敏

2021年3月2日

前編「嫌なことを忘れられない」 に続きまして

残りの2つ、「想像力の問題」と「感覚過敏」についてお話です。

②想像力の問題

この想像力の問題は、ASDの主軸となる症状の根幹に関わっています。

ASDは、想像力をうまく働かせることが難しいです。

そのため、他者の気持ちを察することが苦手で、

漠然と指示されるとどうしていいかわからなくて困ります。

とにかく、「どう返していいか分からない」

「どう行動していいか分からない」ときに最も困ります。

そういった、あいまいさが苦手です。

 

ただ、このようにご家族や学校の教員などに説明すると

「冗談がわかることもあるからこの子はASDではないのでは?!」というお言葉や、

「いつも人の気持ちが分からないんだ」と捉えられることがあります。

 

違います!!!

 

ASDでも冗談が分かるし、人の気持ちはわかります!!

空気を読むことも、いつもできないわけではありません。

ただ、苦手なのです、そういうあいまいなことが。

やはり、もともと安心している場であったり信頼している人と2人きりの場合は、

苦手な面はかなり緩和されるようですね。

 

あと、急がせないことも重要かと思います。

少し時間をとってあげるだけでも、ご本人なりに見通しを持つことができることがあります。

 

③感覚過敏はアレルギーだと捉えましょう

感覚過敏も、ASDの主軸となる特徴ですね。

人によって肌触りなどの触感に敏感であったり、

香りや光がひどく苦手であったりさまざまです。

私がクライエントさんから伺ったことが一番多いのは聴覚過敏です。

 

「家族で住んでいるけど、隣の家の物音が本当にうるさい」

「時計の秒針のチッチッチという音で眠れない」

「職場の隣の人のキーボードを叩く音で集中できない・・・」

 

など、ご本人としてはかなり苦しんでいます。

この感覚過敏については、「お互いの努力で」というよりは、

環境調整しかないと思います。

 

できるだけ本人にとっての騒音のない環境にする。

例えば、私のクライエントさんは、住居を8階にすることで、

道を歩く人の話し声などから解放されてだいぶストレスが減っていました。

 

また、職場ではヘッドフォンをすることを良しとしてもらう。(そもそも、ヘッドフォンせずとも騒音がない環境が整っていたらベストですが)

 

大事なことは、やはり周囲の人が少しでも理解することが本人の心の健康の鍵になると思います。

 

特に感覚過敏はアレルギーと同じで、

アレルギーがない人には何ともないことでも、

アレルギーがある人にとっては命取りになるほどのことですよね。

そう捉えると理解できるかなと思います。

 

環境を全て変えることが難しくても、

苦しみを理解してくれていると本人がわかっていたら安心に繋がり、苦痛も少し和らぐと思います。

 

ポジティブな側面

ASDは、コツコツと自分が好きなことを積み上げていくことが得意です。

ですから著名人にもASDだという方はたくさんいらっしゃいますよね。

根気があります。

また、規則を遵守し真面目に生活します。そしてウソをつかずに誠実です。

 

前編で「嫌なことを忘れられない」と書きましたが、

自分の好きな分野を見つけてそれを楽しんでやり続けられると、

明るく自信を持てます。

ですので、「嫌なことを忘れられない」という特徴に人生を支配されてしまうわけではありません。

確かに嫌なことを忘れにくいけど、

それ以上に楽しいことが見つければそれをやり続けられます。

それが仕事になろうが趣味であろうが、ぜひ応援したいですね。

 

ASD前編に続き後編も、どちらかというとご本人にというより、

周囲の人、世の中の人に読んでもらいたいなと思いながら書きました。

 

今回取り上げなかった特徴もありますので、また追記していきたいと思っています。

 

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お読みくださってありがとうございました(^^ゞ

 

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